こんにちはキャリーライフ中川です。
車をやめる話ではなく、暮らしを続けるために
年齢を重ねると、
いつか車の運転について考える時期が来ます。
運転じまいは簡単な話ではありません。
本人にとって車は、
買い物や通院のためだけではなく、
自由や自立を支えるものです。
社会全体では高齢期の運転について、
安全や事故防止の視点から考える流れが強くなっています。
大切なのは、
「危ないからやめる」
「まだ大丈夫だから続ける」
という二択ではありません。
車があるから成り立っている暮らしを、
どうすれば車がなくても続けられるか。
ここを考えることが、運転じまいの本当のテーマです。

【目次】
1- 運転じまいを考えるきっかけ
2- それでも車が必要な理由
3- 社会はどの方向に進んでいるか
4- 返納しても暮らしやすい社会とは
1- 運転じまいを考えるきっかけ
運転じまいを考えるきっかけは、人によって違います。
警察庁の調査では、
自主返納者が返納しようと思ったきっかけとして、
・家族等に勧められた:33.0%、
・運転する必要がなくなったように感じた:29.4%、
・運転に自信がなくなったように感じた:19.2%
運転じまいは事故を起こしてから考えるものだけではありません。
自分で少し不安を感じた時。
家族から声をかけられた時。
車に乗る機会が減った時。
病気や体力の変化を感じた時。
小さな変化が、考えるきっかけになります。
きっかけがあっても、すぐに返納できるとは限りません。
車がないと暮らしにくいという現実があります。
2- それでも車が必要な理由
警察庁の調査では、
自主返納をためらう理由として、
運転継続者の68.5%が
「車がないと生活が不便なこと」と回答しています。
これは、とても大事な数字です。
本人にとって車は、生活を支える道具です。
・買い物に行く
・病院に行く
・金融機関や役所へ行く
・友人に会う
・畑や趣味に出かける
・お墓参りに行く
警察庁の調査でも、
運転目的としては「買い物のため」が最も多く、
ほかに仕事、送迎、通院などが多いとされています。
運転の意味についても、
7割を超える人が「交通手段」と回答しています。
車はぜいたく品ではなく、暮らしの足です。
特に地方では、車がないと
生活の範囲が一気に狭くなることがあります。
運転じまいは本人の気持ちだけでなく、
地域の暮らしやすさとも関係します。
3- 社会はどの方向に進んでいるか
社会全体としては、
高齢者の運転をただ続ける方向ではなく、
必要に応じて自主返納を促しながら、
代わりの移動手段を整える方向に進んでいます。
政府広報によると、
令和6年の運転免許の自主返納申請件数は42万7,914件
6割は75歳以上が占めています。
車を手放した後に、
買い物、通院、外出ができなければ、
本人の暮らしは小さくなります。
そのため、国土交通省は「交通空白」の解消に向けて、
・公共ライドシェア
・日本版ライドシェア
・乗合タクシー
・コミュニティバス
などの導入を進めています。
令和7年から9年度を集中対策期間とし、
約2,000地区の交通空白解消に向けて動いています。
社会の方向は、
「高齢者は運転をやめればよい」ではありません。
運転しなくても暮らせる地域をどうつくるか。
ここに進み始めています。
4- 返納しても暮らしやすい社会とは
返納しても暮らしやすい社会とは、
車を手放しても生活が小さくならない社会です。
・バスがある
・乗合タクシーがある
・予約型の移動手段がある
・買い物支援がある
・宅配が使える
・通院の送迎がある
・近くに相談できる場所がある
選択肢があることで、
運転じまいは前向きに考えやすくなります。
警察庁の調査でも、
運転継続者・自主返納者ともに、
役に立つ支援として
「交通機関の発達」や「交通手段に関する支援の充実」
を求める回答が7割を超えています。
本人が本当に求めているのは、
単なる返納の呼びかけではありません。
車を手放しても、買い物に行けること。
病院に通えること。
人と会えること。
自分の暮らしを続けられること。
ここが整ってはじめて、
運転じまいは受け入れやすくなります。
安全を守りながら、
これからも自分らしく暮らすために、
移動と住まいを整えることです。
つづく