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こんにちはキャリーライフ中川です。

大阪府寝屋川市で、居住実態のない住宅に独自の税金を課す条例が成立しました。

正式名称は「空き家流通促進税」。2026年7月9日の市議会で全会一致により可決されました。市内全域を対象とする空き家への課税は、全国で初めてとされています。

「実家が空き家になれば、すぐに税金が増えるのか」

「売りに出していても課税されるのか」

今回決まった制度の対象、税額、開始時期を整理します。

目次

1.空き家税は固定資産税とは別に課される
2.すべての空き家が対象になるわけではない
3.対象は約640戸、開始は早くても2029年度
4.求められるのは「売却」ではなく所有者の意思表示

空き家を所有している人は、現在も土地と建物の固定資産税を負担しています。

寝屋川市の新制度では、一定の条件に該当する住宅に対し、固定資産税とは別に「空き家流通促進税」が加わります。

課税対象は、現に人が住んでいないと認められる住宅です。戸建てに限らず、マンションなどの区分所有住宅も条件を満たせば対象となります。

税額は、次の二つを基に計算します。

  • 空き家となっている家屋の固定資産税額
  • 土地1平方メートル当たりの固定資産税額に、住宅部分の延べ床面積を掛けた額

両方を合計した金額に、35%の税率を掛けます。

条例上の計算基準額が10万円なら、追加される税額は3万5,000円です。実際の金額は土地、建物、床面積などによって変わります。

実家に誰も住まなくなったからといって、直ちに課税されるわけではありません。

条例では、次のような住宅を課税対象から外す方針です。

  • 売却を始めてから1年を経過していない
  • 入居者の募集を始めてから1年を経過していない
  • 事業に使っている、または1年以内に使う予定がある
  • 所有者や居住者の死亡により空き家となり、一定期間内である
  • 一時的に住んでいない事情がある
  • 災害や生活状況など、減免が必要と認められる
  •  

所有者や住んでいた人の死亡により空き家となった場合は、原則として3年度分が課税免除となる仕組みが示されています。相続直後に結論を迫る制度ではなく、整理するための期間が設けられています。

重要なのは、売却や賃貸を考えているだけではなく、実際に募集を始めているかどうかです。

「いつか売るつもり」「家族で相談中」という状態が何年も続けば、将来は課税対象になる可能性があります。

新聞報道では、寝屋川市内で約640戸が課税対象になる可能性があり、年間の税収は約1億4,000万円と見込まれています。

税収は一般的な財源として扱いながら、空き家の解体補助や防犯、防災、住環境整備などの対策へ重点的に活用する方針です。

条例が成立しても、すぐに徴収が始まるわけではありません。

地方自治体が独自に設ける法定外税には、総務大臣の同意が必要です。その後、課税システムの整備や居住実態の調査が行われます。施行は早くても2029年度になる見通しです。

現段階では寝屋川市独自の制度であり、全国の空き家に一律で課税されるものではありません。

「空き家税」と聞くと、家を持ち続けることへの罰金のように感じるかもしれません。

課税を避ける方法は、売却だけではありません。

賃貸として貸す、事業に使う、家族が住む、適切な手続きを行った上で一時的に保有する選択もあります。

制度が対象としているのは、利用せず、市場にも出さず、今後の方針が見えないまま残されている住宅です。

実家には、親の荷物や仏壇、家族の記憶が残っています。数字だけで処分を決められない事情もあります。

必要なのは、急いで手放すことではありません。

誰が所有しているのか。今後住む人はいるのか。残すなら誰が管理するのか。使わない場合は、いつまでに方向を決めるのか。

空き家への課税が始まる前から、家族の意思と住宅の現状を整理しておく意味が大きくなっています。

つづく