こんにちはキャリーライフ中川です。
50代・60代に重なる仕事と家族の現実
親の介護は、ある日突然始まることがあります。
転倒した。
入院した。
認知症の症状が出てきた。
退院後、一人暮らしが難しくなった。
病院から「今後の生活を家族で考えてください」と言われた。
それまで元気に見えていた親でも、
ひとつの出来事をきっかけに、
暮らし方が大きく変わることがあります。
その時に支える側になるのは、50代・60代の
子ども世代であることが少なくありません。
仕事。
自分の家庭。
住宅ローン。
子どもの教育費。
自分自身の老後準備。
そこへ親の介護が重なる。
介護は、親だけの問題ではありません。
支える側の暮らしにも大きく関わる問題です。

【目次】
1- 介護をしている人は629万人
2- 50代・60代に介護が重なりやすい
3- 仕事と介護の両立は簡単ではない
4- 介護は家族だけで抱えない
1- 介護をしている人は629万人
総務省の令和4年就業構造基本調査によると、
15歳以上で介護をしている人は629万人です。
そのうち、仕事を持つ有業者は365万人で、
介護をしている人全体の58.0%
介護をしている人の半数以上は、
仕事をしながら介護にも関わっています。
介護というと、仕事を辞めた後の人や、
家にいる人が担うものと思われがちです。
現実には、働きながら親の通院に付き添う人、
介護サービスを調べる人、ケアマネジャーと連絡を取る人、
実家へ通う人が多くいます。
介護は、日常の中に入り込んできます。
毎日介護をする人もいれば、
週に数回、月に数回の支援という人もいます。
遠方から電話で確認する人もいます。
書類や手続きだけを担う人もいます。
介護の形は家庭によって違います。
共通しているのは、介護が始まると、
時間、気持ち、お金、仕事の調整が必要になるということです。
2- 50代・60代に介護が重なりやすい
親の介護が現実になりやすいのは、
子ども世代が50代・60代に入る頃です。
総務省の同調査では、
介護をしている人の年齢を見ると、
50〜54歳が90.9万人、55〜59歳が110.4万人
60〜64歳が100.7万人
この年代は、自分の人生でも大きな節目が重なる時期です。
会社では責任ある立場にいる。
定年後の働き方を考え始める。
子どもの独立や結婚がある。
住宅ローンや老後資金が気になる。
自分の健康にも少しずつ不安が出てくる。
親の通院、介護認定、施設探し、実家の管理、
兄弟姉妹との話し合いが重なることがあります。
50代・60代は、親を支える側でありながら、
自分自身の人生後半も整えなければならない年代です。
介護は「親が困った時に考えること」だけではなく、
子ども世代の暮らし方にも関係するテーマになります。
3- 仕事と介護の両立は簡単ではない
親の介護で難しいのは、予定が読みにくいことです。
通院日は平日になることが多い。
急な体調不良で呼び出される。
介護サービスの契約や面談がある。
退院日や施設見学の日程を調整する。
役所や病院の手続きが必要になる。
仕事をしている人にとって、こうした調整は大きな負担です。
内閣府の令和6年版高齢社会白書では、
家族の介護や看護を理由とした離職者数は1年間で約10.6万人
女性は約8万人で、全体の75.3%を占めています。
一度仕事を辞めると、収入が減るだけではありません。
社会との接点が減る。
将来の年金に影響する。
再就職が難しくなる。
介護が長期化した時に、心身の負担も大きくなる。
親を大切に思う気持ちと、自分の仕事や暮らしを守ること。
この両方を考える必要があります。
4- 介護は家族だけで抱えない
介護が始まると、家族だけで何とかしようとしがちです。
親のことだから自分たちで見るべき。
人に頼むのは申し訳ない。
施設やサービスを使うのは早い気がする。
兄弟姉妹に迷惑をかけたくない。
そう思う気持ちは自然です。
介護を家族だけで抱えると、
支える側が先に疲れてしまうことがあります。
厚生労働省の国民生活基礎調査では、
要介護者等と主な介護者の関係を見ると、
「同居」が45.9%です。
同居の主な介護者では「配偶者」が22.9%、「子」が16.2%
要介護者等と同居の主な介護者の年齢の組み合わせを見ると、
60歳以上同士:77.1%
65歳以上同士:63.5%
75歳以上同士:35.7%
介護する側も高齢になっていることを示しています。
介護は、気合いや責任感だけで続けるものではありません。
地域包括支援センター。
ケアマネジャー。
介護保険サービス。
デイサービス。
訪問介護。
配食や見守り。
家族間の役割分担。
こうした支えを早めに知っておくことが大切です。
介護は、家族の愛情だけで背負うものではなく、
仕組みを使いながら続けるものです。
介護は、いつ始まるか分かりません。
だからこそ、親が元気なうちに、
少しずつ話しておくことが大切です。
親を支えることと、自分の暮らしを守ること。
この両方を考えることが、人生後半の大切な準備になります。
つづく