こんにちはキャリーライフ中川です。
年金と生活費から考える定年後のお金
老後資金と聞くと、「いくら必要か」が気になります。
2,000万円必要なのか。
3,000万円必要なのか。
年金だけで足りるのか。
貯蓄をどれくらい残せばいいのか。
何歳までの生活費を考えるのかという視点です。
厚生労働省の令和6年簡易生命表では、
平均寿命は男性81.09年、女性87.13年
65歳を一区切りに考えると、
男性は約16年、女性は約22年の生活期間があります。
老後資金は、まとまった金額だけで見るよりも、
毎月の不足額が何年続くか
で考える方が現実的です。

【目次】
1- 老後資金は「総額」より「毎月」で見る
2- 年金だけでは足りない世帯もある
3- 貯蓄額は平均より中央値で見る
4- 老後資金は一度に決めない
1- 老後資金は「総額」より「毎月」で見る
老後資金の話では、よく大きな金額が出てきます。
老後2,000万円。
老後3,000万円。
介護費用。
医療費。
生活費。
こうした数字を見ると、不安が先に立ちます。
一度に2,000万円を使うわけではありません。
毎月、食費、光熱費、通信費、保険料、
医療費、交際費、車の維持費などが出ていきます。
老後資金は、「いくら持っているか」
だけではなく、「毎月いくら足りないか」
で考える必要があります。
たとえば、
毎月3万円不足するなら、1年で36万円です。
10年で360万円。20年で720万円です。
毎月5万円不足するなら、1年で60万円。
10年で600万円。20年で1,200万円です。
このように見ると、老後資金は漠然とした大きな不安ではなく、
毎月の収支の積み重ねだと分かります。
2- 年金だけでは足りない世帯もある
総務省の2024年家計調査では、
65歳以上の夫婦のみの無職世帯の実収入は
月252,818円、可処分所得は月222,462円、
消費支出は月256,521円です。
実収入と支出合計との差額分が月34,058円
単身の高齢無職世帯では、
実収入は月134,116円、可処分所得は月121,469円、
消費支出は月149,286円です。
年金などの収入だけで毎月の生活費を
すべてまかなうのが難しいことが分かります。
持ち家か賃貸か。
車があるか。
医療費が多いか。
子どもや孫への支出があるか。
旅行や趣味にどれくらい使うか。
住んでいる地域の物価がどうか。
これによって、必要なお金は変わります。
だからこそ、老後資金は
「平均でいくら必要」と受け止めるだけでは不十分です。
自分の毎月の支出に置き換えて考える必要があります。
3- 貯蓄額は平均より中央値で見る
老後資金を考える時、貯蓄額も気になります。
内閣府の令和7年版高齢社会白書では、
二人以上の世帯のうち、世帯主が65歳以上の
世帯の貯蓄現在高の中央値は1,604万円とされています。
全世帯の中央値1,107万円の約1.4倍です。
世帯主が65歳以上の世帯では、
4,000万円以上の貯蓄を持つ世帯が18.8%
貯蓄額には世帯ごとの差があります。
一部の大きな資産を持つ世帯があると、
平均額は高く見えやすくなります。
一方、中央値は、ちょうど真ん中に
近い感覚を見る時に参考になります。
自分の年金。
自分の貯蓄。
自分の毎月の支出。
自分の働き方。
自分の家族構成。
ここを見ないと、必要な老後資金は分かりません。
4- 老後資金は一度に決めない
老後資金は、60代、70代、80代で、
お金の使い方は変わります。
60代は、まだ働く収入がある人も多い時期です。
旅行、趣味、車、住宅ローン、親の介護、
子どもへの支援が重なることもあります。
70代になると、働く収入は減り、
年金と貯蓄の取り崩しが中心になりやすくなります。
通院や健康管理の支出も増える可能性があります。
80代になると、介護、見守り、配食、移動支援、施設入居など、
生活を支えるためのお金が必要になることもあります。
老後資金は「何歳までにいくら貯めるか」だけではありません。
何歳から年金を受け取るのか。
何歳まで働くのか。
毎月いくら使うのか。
大きな支出は何があるのか。
貯蓄をどのペースで使うのか。
この流れで考えることが大切です。
老後のお金は、不安を消すために考えるものではありません。
暮らしを続けるために、見通しを持つものです。
老後のお金は、怖がるための話ではありません。
長くなった人生後半を、無理なく続けるための確認です。
つづく