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こんにちはキャリーライフ中川です。

住んでいるうちに気づきたい実家の変化

空き家は、家に誰も住まなくなった日から突然始まるわけではありません。

その前に、小さな変化が出ています。

庭の手入れができなくなる。
2階を使わなくなる。
修繕を先送りする。
郵便物や書類の整理が難しくなる。
家族が実家の状況を知らない。

一つひとつは大きな問題に見えないかもしれません。

積み重なると、住まいの維持が難しくなります。

令和6年国民生活基礎調査では、

65歳以上の人がいる世帯は2,760万4千世帯で、全世帯の50.3%です。

その中で「単独世帯」は903万1千世帯

「夫婦のみ世帯」は878万6千世帯

高齢者がいる世帯の多くが、少人数で暮らしていることが分かります。

空き家を考える時、建物だけを見ると遅れます。

住む人の体力。
管理する人の有無。
家族との距離。
修繕や片付けの先送り。
将来の住まい方。

ここに空き家の前兆があります。

【目次】
1- サイン1:庭や外回りの手入れが難しくなる
2- サイン2:家の中で使わない場所が増える
3- サイン3:修繕や片付けが先送りになる
4- サイン4:書類や名義を家族が把握していない
5- サイン5:将来の住まい方が決まっていない

空き家になる前の分かりやすいサインは、外回りに出ます。

草が伸びる。
庭木が道路にはみ出す。
雨どいが外れたままになる。
玄関まわりの掃除が減る。
郵便受けにチラシがたまる。

本人は「少しできていないだけ」と思っていることがあります。

家族も、たまに帰るだけでは気づきにくいです。

外回りの変化は、住まいを維持する力が落ちているサインです。

事例イメージです。

80代の母が一人で実家に住んでいます。

以前は庭の草取りを自分でしていました。

最近は腰が痛く、庭に出る回数が減りました。

近所から「道路側の枝が伸びている」と連絡が入りました。

母は「そのうちやる」と言います。

子どもは遠方に住んでいて、月に1回も帰れません。

この段階では、まだ空き家ではありません。

住んでいます。

家の管理が本人だけでは難しくなり始めています。

ここで見たいのは、

誰が手入れするのか。
費用をどう出すのか。
家族はどの頻度で確認できるのか。
外部サービスを使うのか。

将来、空き家になった時に管理が止まりやすくなります。

家の中にもサインがあります。

2階に上がらなくなる。
使わない部屋が物置になる。
浴室やトイレの寒さが負担になる。
段差がつらくなる。
荷物が増えて動線が狭くなる。

家に住んでいても、実際に使っている場所が少なくなることがあります。

1階の居間、台所、寝室だけで生活する。

2階や奥の部屋は、何年も使っていない。

この状態は、家全体の管理が弱くなるサインです。

数字比較です。

元気な時の実家
2階も使う
窓を開ける
押し入れを整理する
雨漏りや傷みに気づきやすい

体力が落ちた後の実家
1階だけで生活する
使わない部屋が増える
換気されない場所が出る
劣化に気づきにくい

使わない場所が増えると、湿気や劣化に気づきにくくなります。

家の中の荷物も増えやすくなります。

事例イメージです。

父は一人で実家に住んでいます。

普段は1階の居間と寝室だけで生活しています。

2階には、母の衣類や古い布団が残っています。

子どもが帰省した時、2階の天井に雨染みを見つけました。

父は「もう上がらないから気づかなかった」と言います。

空き家になる前から、使わない場所の管理は始まっています。

家に人が住んでいるかどうかだけではなく、家全体を見られているかが大切です。

空き家になる前には、修繕や片付けの先送りが増えます。

雨漏りが少しある。
給湯器が古い。
外壁にひびがある。
畳や床が傷んでいる。
物置に不用品が多い。
仏間や押し入れに荷物が残っている。

すぐ生活に困らないため、後回しになります。

「まだ使える」
「お金がかかる」
「子どもに迷惑をかけたくない」
「片付ける気力がない」

先送りが続くと、将来の選択肢が狭くなります。

売る時に片付け費用がかかる。
貸す時に修繕費がかかる。
解体する時にも中の荷物が問題になる。
家族が判断する時には、劣化が進んでいる。

事例イメージです。

実家の屋根に小さな傷みがありました。

親は「今すぐ困っていない」と修繕をしませんでした。

数年後、雨漏りが広がりました。

天井や壁も傷みました。

子どもが売却を考えた時、買主から「解体前提」と見られました。

早めの修繕なら数十万円で済んだ可能性があります。

放置後は、売却価格や解体判断に影響します。

空き家の問題は、住まなくなった後だけではありません。

住んでいるうちの小さな先送りから始まります。

空き家予防で見落としやすいのが、書類と名義です。

登記名義。
固定資産税通知書。
火災保険証券。
建築時の図面。
境界資料。
修繕履歴。
住宅ローンの有無。
権利証や登記識別情報。

これらの場所を、家族が知らないことがあります。

親が元気なうちは、問題になりません。

入院、施設入居、認知症、相続が起きた時に困ります。

実家を売る。
貸す。
解体する。
名義変更する。
保険を確認する。

この時に書類が必要になります。

令和6年4月1日から相続登記は義務化され、

不動産を相続で取得したことを知った日から

原則3年以内に登記申請が必要です。

過去の相続で名義変更していない不動産も対象になります。

事例イメージです。

父が施設に入ることになりました。

子どもたちは、実家を今後どうするか話し始めました。

固定資産税通知書は見つかりました。

登記を確認すると、名義は亡くなった祖父のままでした。

家族は父の名義だと思っていました。

売る、貸す、解体する前に、相続関係の整理が必要になります。

空き家予防では、家の状態だけでなく、権利の状態も見る必要があります。

誰の名義か分からない家は、動かしたい時に止まりやすいです。

空き家になる一番大きなサインは、将来の住まい方が決まっていないことです。

この家に住み続けるのか。
介護が必要になったらどうするのか。
施設に入った後、実家をどうするのか。
子どもが戻る可能性はあるのか。
売るなら誰が判断するのか。
貸すなら修繕費を誰が出すのか。

ここが曖昧なまま時間が過ぎます。

空き家は、建物の問題に見えます。

実際には、暮らしの方向性が決まらないことで生まれます。

数字で見る背景です。

65歳以上の人がいる世帯は、全世帯の約半数です。

単独世帯と夫婦のみ世帯を合わせると、

65歳以上の人がいる世帯の中で6割を超えます。

高齢の親だけで実家に住む家庭は、珍しくありません。

子ども世代は別の場所に住んでいる。

親は今の暮らしを変えたくない。

子どもは聞きにくい。

家の話をしないまま、入院や施設入居をきっかけに実家が空きます。

事例イメージです。

母は「まだ大丈夫」と言っていました。

子どもも、無理に実家の話をしませんでした。

転倒をきっかけに入院。

退院後は施設入居になりました。

実家には誰も住まなくなりました。

家の中には荷物が残っています。

保険や名義の書類もどこにあるか分かりません。

子どもたちは、そこから実家の整理を始めます。

空き家になる前に必要なのは、結論ではありません。

今後の方向性を少し共有しておくことです。

将来、住み続けるのか、手放すのか、誰かが使うのか。

空き家になる前のサインに気づくこと。

そこから、実家を守る選択肢が見えてきます。

つづく