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こんにちはキャリーライフ中川です。

空き家900万戸時代に見落としやすい管理と判断

親が住んでいた家。
家族の思い出がある場所。
いつか使うかもしれない土地建物。

大切な財産です。

見落としやすい点があります。

実家を相続することは、家を受け取るだけではありません。

管理、費用、判断を引き継ぐことです。

全国の空き家数は、令和5年住宅・土地統計調査で900万戸です。

平成30年の849万戸から51万戸増え、

空き家率は13.8%で過去最高となっています。

住宅の約7戸に1戸が空き家という水準です。

相続した実家をどうするか。

決めないまま時間が過ぎると、家族の思い出の家が、

管理されない空き家に変わっていきます。

【目次】
1- 空き家は全国で900万戸まで増えている
2- 実家は相続した時から管理が始まる
3- 空き家になる理由は「決められないこと」
4- 放置すると費用とリスクが増える
5- 売る・貸す・残す前に確認したいこと

空き家は、少しずつ増えているだけの問題ではありません。

数字で見ると、身近な問題になっています。

平成30年の空き家数は849万戸。
令和5年の空き家数は900万戸。
5年間で51万戸増加。
空き家率は13.6%から13.8%へ上昇。
30年間で空き家数は約2倍。

特に注目したいのは、賃貸用・売却用・別荘などを除いた空き家です。

令和5年では、この区分の空き家が385万戸あります。

平成30年の349万戸から37万戸増えています。

何もされず、そのままの状態となっています。

相続した実家が、この状態に入りやすいです。

事例イメージです。

父が亡くなり、実家は空き家になりました。

子どもは全員、別の場所に家を持っています。

売るには気持ちの整理がつかない。
貸すには片付けと修繕が必要。
誰かが住む予定もない。
固定資産税だけは毎年払っている。

最初は「しばらくそのまま」に見えます。

1年、2年、3年と経つと、使う予定のない空き家になります。

実家を相続すると、建物と土地を引き継ぎます。

同時に、管理も始まります。

固定資産税。
火災保険。
草刈り。
庭木の剪定。
通風や換気。
雨漏り確認。
近隣対応。
荷物の片付け。
修繕。
売却や解体の判断。

誰も住んでいない家でも、手間と費用は続きます。

数字比較です。

住んでいる実家
日常的に換気される
雨漏りや不具合に気づきやすい
郵便物や近隣対応ができる
庭や外回りの変化に気づきやすい

空き家になった実家
換気されにくい
雨漏りや劣化に気づきにくい
郵便物がたまりやすい
庭木や雑草が伸びやすい
近隣からの連絡で初めて気づくことがある

家は、人が住まなくなると傷みやすくなります。

実家を相続した時点で、管理する人、費用を払う人、

判断する人を決めておかないと、空き家化が進みます。

事例イメージです。

母が亡くなり、長男が実家を相続しました。

住宅ローンはありません。

「家をもらった」と思っていました。

実際には、固定資産税があります。

草刈りも必要です。
台風の後には屋根や雨どいの確認も必要です。
近所から「庭木が道路にはみ出している」と連絡が来ます。
家の中には荷物が残っています。

売るにも片付けが必要。

貸すにも修繕が必要。

解体するにも費用が必要。

実家は資産です。

同時に、管理責任でもあります。

実家が空き家になる理由は、家が古いからだけではありません。

誰も住まないからだけでもありません。

多くの場合、決められないまま時間が過ぎます。

売るのか。
貸すのか。
残すのか。
解体するのか。
誰が管理するのか。
費用は誰が払うのか。
荷物は誰が片付けるのか。

ここが曖昧なままになります。

事例イメージです。

子どもは3人。

長男は売りたい。
長女は思い出があるので残したい。
次男は遠方で管理できない。

全員が反対しているわけではありません。

誰かが強く決められるわけでもありません。

話し合いを避けているうちに、2年が過ぎました。

その間も固定資産税はかかります。

草刈りも必要です。

雨漏りが始まり、修繕か解体かを考える必要が出てきます。

空き家になる大きな理由は、家そのものより、家族の判断が止まることです。

実家を残したい気持ち。

売却した方がよい現実。

片付けに向き合えない負担。

遠方で管理できない事情。

この温度差が、空き家を長引かせます。

空き家は、置いておけば同じ状態で残るわけではありません。

時間が経つほど、費用とリスクが増えます。

湿気がこもる。
雨漏りに気づかない。
庭木や雑草が伸びる。
害虫や動物が入りやすい。
外壁や屋根の傷みに気づかない。
不法侵入の不安が出る。
近隣に迷惑がかかる。

政府広報は、空き家を放置すると、

倒壊、景観悪化、不法侵入、害虫、悪臭、外壁落下などの

悪影響が生じるおそれがあると説明しています。

税金面でも注意が必要です。

住宅が建っている土地には、住宅用地特例があります。

小規模住宅用地では、固定資産税の課税標準が6分の1に減額されます。

200㎡を超える一般住宅用地では3分の1に減額されます。

適切に管理されていない空き家が、

特定空家や管理不全空家として勧告を受けると、

この軽減措置の対象から外れることがあります。

数字比較です。

通常の住宅用地
小規模住宅用地は固定資産税の課税標準が6分の1

管理不全空家・特定空家として勧告を受けた場合
住宅用地特例の対象から外れる可能性

「建物があるから固定資産税は安い」

この理解だけでは足りません。

管理されていない空き家は、税負担が変わる可能性もあります。

相続した実家には、選択肢があります。

売る。
貸す。
住む。
解体する。
管理しながら残す。
親族で使う。
地域活用を考える。

どれが正しいかは、家ごとに違います。

先に確認したいことがあります。

名義は誰か。
相続登記は済んでいるか。
相続人は誰か。
固定資産税はいくらか。
火災保険は継続しているか。
家の中の荷物はどうするか。
雨漏りや劣化はないか。
境界は分かるか。
売れる土地建物なのか。
貸すには修繕が必要か。
解体費用はいくらか。
誰が定期的に見に行けるか。

ここを確認しないまま、「とりあえず残す」と決めると、

判断が先送りになります。

事例イメージです。

父が亡くなり、実家は空き家になりました。

家族は「いつか売ればいい」と考えていました。

3年後、売却を相談しました。

家の中の荷物が多い。
雨漏りがある。
境界がはっきりしない。
名義変更も終わっていない。
買主が見つかっても、すぐ売れない。

早く売ればよかったという話ではありません。

早く確認しておけば、選択肢を失いにくかったという話です。

実家の相続で大切なのは、すぐに結論を出すことではありません。

管理できるか。

費用を負担できるか。

家族で判断できるか。

ここを見えるようにすることです。

どの選択をするにしても、

まずは名義、状態、費用、管理できる人を確認する。

そこから、空き家を長引かせない相続の整理が始まります。

つづく