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こんにちはキャリーライフ中川です。

台風・ゲリラ豪雨の前に確認したい補償

台風。

突然の激しい雨。

道路の冠水。

強風で飛んできた物による住宅被害。

近年は、火事以外にも住まいが被害を受ける場面をニュースで見ることが増えています。2026年8月にも各地で大雨による被害が発生し、日本損害保険協会は8月13日からの大雨、さらに8月27日からの大雨について、火災保険などで風水災による損害が補償される場合があるとして案内を出しています。一度確認したいのが、自宅の「火災保険」です。

名前に「火災」と付いているため、「家が燃えたときの保険」と思っている方もいるかもしれません。契約内容によって台風の風、落雷、大雨による浸水など、さまざまな自然災害を補償するものがあります。

一方で、火災保険に入っているから、台風や大雨の被害はすべて補償されるというわけでもありません。

今回は、台風や、いわゆる「ゲリラ豪雨」と呼ばれるような突発的な大雨が気になる時期だからこそ、火災保険の基本を整理します。

目次

1.火災保険は「火事だけ」の保険ではない
2.台風被害は「風災」と「水災」を分けて考える
3.大雨でも水災補償が付いていない契約がある
4.台風が来る前に保険証券で確認したいこと

一般的な住宅向け火災保険では、商品や契約内容によって、火災以外の損害も補償対象になります。

日本損害保険協会では、住宅向け火災保険について、

  • 火災
  • 落雷
  • 破裂・爆発
  • 風災
  • 水災
  • 雪災

などを補償する商品があると説明しています。

例えば台風で、屋根瓦が飛んだ。強風で物が飛んできて窓ガラスが割れた。外壁や雨どいが壊れた。といった被害は、「風災」として補償される可能性があります。

一方、大雨で、川が氾濫して住宅が浸水した。豪雨によって床上まで水が入った。といった被害は、「水災」の補償が関係します。

同じ台風でも、被害の原因によって使う補償が違うということです。

さらに契約によっては、損害額が一定額以上でなければ補償されない。免責金額、つまり自己負担額が設定されている。水災をそもそも補償対象から外している。という場合もあります。

保険の名前だけでは、自宅がどこまで守られているかは分かりません。

台風が近づくと、「火災保険に入っているから大丈夫」と思いがちですが、被害をもう少し細かく考える必要があります。

▪強い風で屋根が壊れた

これは代表的な「風災」です。台風や暴風によって、

  • 屋根材が飛ぶ
  • 雨どいが壊れる
  • 飛来物で外壁や窓が壊れる

などの被害が考えられます。

ただし、長年の老朽化や自然な劣化による損傷まで、火災保険で直せるとは限りません。例えば以前から腐食していた屋根が、台風をきっかけに壊れた場合などは、事故原因の確認が必要になります。

▪大雨で家が浸水した

こちらは「水災」です。洪水などによって住宅が流された場合や、一定の条件を満たす床上浸水などを水災として補償する商品があります。近年気になるのが、いわゆる「ゲリラ豪雨」です。「ゲリラ豪雨」は正式な気象用語ではありませんが、短時間に局地的な激しい雨が降り、川が氾濫していなくても道路や住宅地の排水が追いつかず、浸水することがあります。

川の近くだから水災を考える、川から遠いから水災は不要と単純に判断しにくくなっています。自宅周辺の洪水だけでなく、内水氾濫などのリスクも確認したうえで、保険内容を見る必要があります。

▪台風による雨漏りなら必ず出る?

ここも誤解しやすいところです。例えば、台風の強風で屋根が壊れ、その壊れた部分から雨が入った場合と、以前から屋根が劣化していて雨漏りしていた場合では事情が違います。

「雨漏り=必ず火災保険」というわけではありません。何が原因で、いつ、どのように損傷したのかが重要になります。被害に気づいた場合は、自分で原因を決めつけず、契約している保険会社や代理店へ確認することが大切です。

損害保険料率算出機構によると、2024年度の火災保険における**水災補償付帯率は全国で61.8%**でした。2023年度の63.0%からさらに低下しています。逆に考えると、約4割の契約では水災補償が付いていないことになります。

もちろん、高台に住んでいる。マンションの高層階である。ハザードマップを確認して水害リスクが低い。などの理由から、契約者自身が水災補償を外している場合もあります。

水災補償を付けていないこと自体が悪いわけではありません。

問題なのは、「自分は水災補償が付いていると思っていたのに、実際には付いていなかった」

という状態です。2026年からは損害保険料率算出機構が、市区町村別の水災補償付帯率も公表するようになりました。それだけ地域ごとの水害リスクや備えへの関心が高まっているともいえます。

火災保険を契約したのが10年前、15年前という家庭では、「加入したときに説明を聞いたけれど覚えていない」ということもあると思います。

この機会に契約内容を確認してみる意味があります。

大雨や台風が近づいてから、初めて保険証券を探すのではなく、何も起きていないときに一度確認しておきます。

最低限見ておきたいのは、次のような点です。

▪「建物」と「家財」のどちらが対象か

火災保険では、建物と家財は別に契約するのが基本です。建物だけを補償している場合、大雨で家具や家電が被害を受けても、家財の補償がなければ対象にならない可能性があります。逆に賃貸住宅であれば、建物は大家側、家財は入居者側というように考え方も変わります。

▪風災が付いているか

台風、暴風、飛来物などによる住宅被害に関係します。免責金額などの条件も合わせて確認します。

水災が付いているか

証券や契約内容に「水災」の記載があるか。どの程度の被害から補償されるのか。自宅のハザードマップと合わせて見ます。

▪地震保険は別である

地震、噴火、津波による損害は、通常の火災保険だけでは補償されません。地震保険によって補償されます。

例えば、地震によって火災が起きた。津波で住宅が流された。という場合も、通常の火災保険とは扱いが異なります。「火災保険に入っているから地震による火事も大丈夫」と思い込まないよう注意が必要です。

▪保険会社・代理店の連絡先

災害後は、多くの人が一斉に連絡します。スマートフォンだけに連絡先を入れていると、停電や故障で確認できなくなることもあります。

保険会社名。証券番号。代理店。事故受付の連絡先。を紙でも分かる場所へ残しておくと安心です。被害を受けた場合は、片付けや修理を始める前に、可能な範囲で写真を残しておきます。日本損害保険協会は、大雨災害時の保険金請求について、罹災証明書は原則不要と案内しています。また、「保険が使える」と住宅修理や保険金請求代行を持ち掛ける業者とのトラブルにも注意を呼びかけています。

「火災保険」という名前から、火事だけを補償する保険だと思ってしまうことがあります。

実際には契約内容によって、

火災。

落雷。

台風による風災。

大雨による水災。

雪災。

など、住まいに関係するさまざまな自然災害を補償します。

一方で、すべての火災保険が同じ内容ではありません。特に水災補償は、2024年度の全国付帯率が61.8%です。「火災保険に入っているから安心」ではなく、「自分の契約では何が補償されるのか」を知っておくことが大切です。

まず、自宅のハザードマップを見る。次に、保険証券を見る。そして、風災はあるか。水災はあるか。建物だけか、家財もあるか。免責金額はいくらか。地震保険は付いているか。を確認してみる。保険は、災害が起きてから内容を変えることはできません。

台風や突発的な大雨が気になる時期だからこそ、何も起きていない日に一度、「もし今日、この家が大雨や強風の被害を受けたら、どこまで保険で守られるだろう?」

と確認してみてはいかがでしょうか。

つづく。