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こんにちはキャリーライフ中川です。

猛暑から家を守る最新の住宅暑さ対策

猛暑日や酷暑日が続くと、「エアコンをつけても、なかなか涼しくならない」「2階だけ夜になっても暑い」「西日の入る部屋には夕方からいられない」という住宅があります。

エアコンは、猛暑から身体を守るために欠かせません。外から大量の熱が入り続ける家では、エアコンだけで室温を下げ続けることになります。

これからの暑さ対策で重要なのは、室内を冷やすことと、そもそも家を暑くしにくくすること。その両方です。

2025年4月からは、原則すべての新築住宅で省エネ基準への適合が義務化されました。さらに国は、遅くとも2030年までに新築住宅の省エネ基準をZEH水準へ引き上げる方針を示しています。住宅の断熱性能そのものが、今まさに変わろうとしています。

今回は、今すぐできる暑さ対策から、窓・断熱改修、これから家を建てる場合の住宅性能まで整理します。

目次

1.まずは「家に熱を入れない」
2.既存住宅は窓から暑さ対策を始める方法もある
3.天井・屋根・壁まで断熱すると何が変わる?
4.これから建てる家は「断熱等級」と夏の日射を見る

暑い家を涼しくしようとすると、最初にエアコンの能力を考えがちです。

夏の住宅では、どれだけ熱を室内へ入れないか重要になります。特に影響が大きいのが窓から入る日射です。太陽光が窓から入り、床や家具を暖めると、その熱が室内に残ります。

国土交通省も、夏の住宅では日射を遮り、室温上昇を抑えることが冷房エネルギーの削減につながるとしています。窓の外側にブラインド、スクリーン、すだれなどを設置する方法も示されています。

▪カーテンを閉めるだけではない

すぐにできる対策として、

  • 遮光カーテン
  • ブラインド
  • すだれ
  • よしず
  • 外付けシェード
  • オーニング

特に夏の日差しは、窓の内側へ入ってから遮るより、窓の外側で止める方が効果的です。

国土交通省の省エネ設計資料でも、外付けブラインドなどによる日射遮蔽が有効とされています。西側の窓は特に注意したいところです。夕方の西日は太陽高度が低いため、軒だけでは防ぎにくく、窓の外側で日射を遮る工夫が有効です。昔から使われてきた「すだれ」も、現在の猛暑対策として理にかなった方法です。

▪エアコンの手入れも住宅対策の一つ

エアコンを使う前には、

  • フィルターを掃除する
  • 室外機の周囲に物を置かない
  • 室外機の吹き出し口をふさがない
  • 古い機種で冷え方が悪くなっていないか確認する

といった基本的な点検も大切です。

「エアコンを新しくすれば暑い家が解決する」とは限りません。日射が大量に入り、屋根や窓から熱が入り続けている住宅では、建物側の対策も考える意味があります。

今住んでいる住宅を暑さに強くする場合、最初から壁や屋根をすべて改修するのは大がかりです。候補になりやすいのが、窓です。

例えば、内窓を設置する

今ある窓の室内側に、もう一つ窓を設けます。窓が二重になることで、窓部分の断熱性能を高める方法です。

▪ガラスを高性能なものへ交換する

複層ガラスやLow-E複層ガラスなど、高い断熱性能を持つガラスへ交換する方法があります。Low-Eガラスにも日射を取り込みやすいタイプと、日射を遮りやすいタイプがあります。

国土交通省も、冬の日射取得と夏の日射遮蔽は地域・方位などによって考え方が異なるため、窓を選ぶ際には両方を考える必要があるとしています。

「高性能な窓なら何でも同じ」ではありません。

南側。西側。東側。周囲の建物。の有無。地域の気候。によって適した考え方が変わります。

▪外窓そのものを交換する

既存の窓枠を利用して新しい窓を取り付ける「カバー工法」などもあります。内窓より工事規模は大きくなりますが、窓全体の性能を改善できます。

2026年現在、国の「先進的窓リノベ2026事業」では、一定の性能を満たす内窓設置、ガラス交換、外窓交換などが補助対象になっています。補助制度には対象製品、工事方法、申請時期などの条件があります。「補助金があるから工事をする」のではなく、窓を改修する必要がある住宅なら、その時点で利用できる支援制度も確認するという考え方がよいと思います。

窓を改善しても「2階がどうしても暑い」という家があります。その場合、屋根や天井から入る熱も考えます。夏の日射を直接受ける屋根は非常に高温になります。その熱が小屋裏や天井を通して室内へ伝われば、夜になって外気温が下がっても、2階が暑い状態が続くことがあります。

既存住宅では、

  • 天井断熱を強化する
  • 屋根断熱を行う
  • 外壁へ断熱材を追加する
  • 床の断熱を改善する
  • 隙間を減らし気密性を高める

どこまで行うかは、築年数、建物の構造、改修予定、予算によって変わります。

例えば、

築40年の住宅で窓も屋根も今後改修する予定があるなら、工事を別々に考えるより、住宅全体の性能を一度確認してから優先順位を決めた方がよい場合があります。反対に、あと数年間住むための住宅なら、全面断熱改修よりも、の日射対策。寝室の冷房。内窓。天井断熱。といった必要な場所から改善する方法もあります。

▪高断熱なら夏も絶対涼しい?

ここは少し注意が必要です。断熱住宅は、外の熱が室内へ伝わりにくい住宅です。一方で、窓から大量の日射熱を入れてしまうと、その熱も外へ逃げにくくなります。

国土交通省も、高断熱・高気密住宅では、夏に室内へ日射を入れすぎると冷房負荷が増える可能性があるとして、軒、庇、外付けブラインド、スクリーンなどによる日射調整を重要な設計ポイントとしています。

れからの住宅では、断熱+日射遮蔽をセットで考える必要があります。冬は暖かい太陽を取り入れる。夏は強い太陽を遮る。季節によって日射をコントロールすることも、住宅性能の一部です。

現在、新築住宅の断熱性能にも大きな変化が起きています。2025年4月以降に着工する原則すべての新築住宅には、省エネ基準への適合が義務付けられています。

2025年以降の新築住宅なら、どの家も同じ断熱性能」という意味ではありません。

住宅性能表示制度の「断熱等性能等級」は、現在1~7まであります。

大きく見ると、

断熱等級水準
等級4現在の省エネ基準
等級5ZEH水準
等級6等級5よりさらに高断熱
等級7現在の最高等級

となっています。等級6・7は2022年以降に新設された、より高い断熱性能を示す等級です。国はさらに、遅くとも2030年までに新築住宅へ求める省エネ性能をZEH水準まで引き上げる方針です。

これから家を建てるのであれば、「省エネ住宅ですか?」だけでなく、「断熱等性能等級はいくつですか?」と確認する意味があります。

さらに夏の暑さを考えるなら、

  • 窓の性能
  • 西側・東側の窓の大きさ
  • Low-Eガラスの種類
  • 軒や庇
  • 外付けの日射遮蔽
  • 天井・屋根の断熱
  • 2階の暑さ対策
  • 太陽光パネルなどを含めた屋根計画

まで見ておきたいところです。

国土交通省の省エネ性能表示でも、住宅の断熱性能は「熱の逃げやすさ」だけでなく、日射熱の入りやすさも含めて評価されています。住宅の暑さ対策は、もはやエアコンという設備だけの問題ではありません。設計そのものの問題になっています。

猛暑が続くと、もっと大きなエアコンに替えようか」と考えたくなります。もちろん、適切な冷房設備は必要です。その前に考えてみたいのは、なぜこの家は暑くなるのかです。

強い西日が入っている。

窓の断熱性能が低い。

屋根から熱が伝わっている。

天井や壁の断熱が不足している。

昼間に入った熱が夜まで残っている。

原因によって対策は変わります。

今住んでいる家なら、日射を遮る→窓を見直す→天井・屋根などを確認する→必要なら住宅全体の断熱改修を考えるという段階的な方法があります。

これから家を建てるなら、断熱等級。性能。軒や庇。日射遮蔽。まで設計段階から確認できます。高断熱にすればすべて解決するわけでもありません。

夏の太陽を室内へ入れない工夫も必要です。これからの住宅に求められるのは、「暑くなってから冷やす家」から、「そもそも暑くなりにくい家」へ。酷暑日という言葉が生まれるほど夏の暑さが変わっている今、住宅の暑さ対策も、エアコンだけに頼る時代から少しずつ変わってきています。

今住んでいる自宅。れて暮らす親の家。そして、これから建てる家。それぞれについて、「この家は、今の夏の暑さに合っているだろうか」と一度考えてみてもよいのではないでしょうか。

つづく。