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こんにちはキャリーライフ中川です。

確認したい5つのポイント

住宅を購入したときに火災保険へ加入し、それ以降ほとんど契約内容を見ていない。そんな家庭も多いのではないでしょうか。

特に以前は10年、さらに昔にはそれ以上の長期契約もありました。その間に、建築費や修理費が上がった。大雨による浸水が気になるようになった。家をリフォームした。家族構成が変わった。周辺の土地利用や災害リスクが変わった。ということがあります。

火災保険は、契約したときの住宅と条件をもとに決めています。

保険に入っていることと、今の住まいに合った保険になっていることは別です。

今回は、何年も火災保険を見直していない場合に確認したい5つのポイントを整理します。

目次

1.なぜ今、昔の火災保険を確認する必要がある?
2.まず確認したい「保険金額」と「自己負担」
3.今の災害リスクに補償内容が合っているか
4.住宅が変わったら、保険も確認する

以前は、住宅の火災保険を10年単位で契約することも珍しくありませんでした。現在は状況が変わっています。損害保険料率算出機構は、自然災害の長期的なリスク評価が難しくなっていることなどを背景に、火災保険の参考純率を適用できる期間を10年から最長5年へ短縮しました。2022年10月以降、一般的な住宅向け火災保険でも5年を超える新規契約はなくなっています。古い10年契約などが現在も残っているケースはあります。

背景にあるのが、自然災害による保険金支払いの増加です。台風。大雨。水。雪災。こうした災害のリスクを、10年先まで同じ条件で評価することが難しくなっています。

さらに、損害保険料率算出機構は2023年に住宅総合保険の参考純率を全国平均で13.0%引き上げ、水災についても地域のリスクに応じて1~5等地へ細分化しました。これは各保険会社の実際の保険料が一律13%上がるという意味ではありませんが、保険を取り巻く環境が変化していることは分かります。昔契約した保険が間違っているということではありません。

契約した当時と、今の住宅を取り巻く状況が同じとは限らない。一度確認する意味があります。

ポイント1 建物の保険金額は現在も適切?

最初に確認したいのが、建物の保険金額です。例えば15年前に住宅を建て、そのときに火災保険へ加入したとします。

その後、

  • 建築資材が値上がりした
  • 人件費が上がった
  • 修理費が高くなった
  • 増築や大きなリフォームをした

ということがあります。大きな災害で住宅を再建するときに重要なのは、「昔いくらで家を建てたか」ではなく、現在、同程度の住宅を再建するためにどの程度必要なのかです。

実際の保険金額の設定方法は商品や契約時期によって違います。そのため証券を見るだけで判断しにくい場合は、「今の建物評価に対して、この保険金額で足りていますか?」

と保険会社や代理店へ確認してみます。保険料を抑えるために金額だけを小さくすると、いざというときに必要な再建費用との間に差が生じる可能性があります。反対に、必要以上に大きな金額を設定すれば、その分保険料にも影響します。

今の住宅価値と補償額が合っているか。ここを見ることが大切です。

ポイント2 免責金額はいくら?

次に確認したいのが「免責金額」です。免責金額とは、事故が起きた場合に契約者自身が負担する金額です。例えば、修理費30万円。免責金額5万円。という契約なら、単純に修理費30万円がそのまま保険金になるとは限りません。契約条件に従って自己負担が発生します。古い契約と現在の契約では、この免責金額や支払い条件が異なる場合があります。

また、「小さな修理でも全部保険で直せる」と思っていたら、実際には免責金額以下だったということも考えられます。

確認したいのは、

  • 免責金額はいくらか
  • 事故の種類によって違うのか
  • どのような支払い条件なのか

保険料の安さだけでなく、被害を受けたとき、自分はいくら負担する契約なのかまで知っておきたいところです。

ポイント3 現在の水害リスクと水災補償が合っている?

住宅を購入した当時、「この辺は川から離れているから水災はいらない」と判断した家庭もあるかもしれません。現在は、洪水だけでなく、短時間の豪雨による内水氾濫も気になります。損害保険料率算出機構が現在使用している水災リスク区分では、外水氾濫だけでなく、内水氾濫や土砂災害も含めて地域を1~5等地に分類しています。

  • 洪水ハザードマップ
  • 内水ハザードマップ
  • 土砂災害区域
  • 自宅周辺の過去の冠水
  • 周囲より土地が低くないか

を確認します。そのうえで、現在の火災保険の水災補償と比べます。

重要なのは、「水災補償を必ず付けるべき」ということではありません。マンションの高層階など、住宅によってリスクは異なります。今の自宅のリスクを確認してから、補償の必要性を判断する。この順番が大切です。

ポイント4 台風の風災や地震への備えはどうなっている?

台風シーズンで確認したいのが風災です。屋根。雨どい。窓。外壁。飛来物。強風によって住宅が受ける被害があります。台風による損害と住宅の経年劣化は同じではありません。

古くなった住宅ほど、「これは台風による損傷なのか、それ以前からの劣化なのか」という確認が必要になることがあります。保険を確認することと合わせて、屋根や外壁、雨どいなどを日頃から適切に維持することも重要です。

通常の火災保険では、地震・噴火・津波を原因とする損害は原則として補償されません。

地震による火災についても、基本的には地震保険の対象です。

昔の契約で、「地震保険は付けなかった」という家庭もあると思います。耐震性。地域の地震リスク。住宅ローンの残高。再建した場合の家計負担。などを踏まえ、現在もその判断でよいのかを確認してみます。

ポイント5 契約したときから住宅の状態や使い方が変わっていない?

火災保険は、住宅の状況をもとに契約します。ところが10年近く経つと、住宅そのものが変わる場合があります。

例えば、

  • 増築した
  • 大規模なリフォームをした
  • 太陽光発電設備を設置した
  • 建物の用途を変えた
  • 所有者が変わった
  • 賃貸に出した
  • 二世帯住宅として使うようになった

こうした変更が保険契約にどのような影響を与えるかは、商品や契約内容によって違います。自己判断せず、保険会社や代理店へ伝えて確認する方が安全です。そして今後、高齢の親の家では特に大きな変化が起きることがあります。親が施設へ入る。長期間入院する。

相続によって所有者が変わる。誰も住まなくなる。この場合、単なるリフォーム以上に住宅の使用状況が変わります。「人が住む住宅」から「誰も住んでいない家」へ変われば、火災保険の取扱いそのものを確認する必要があります。この点は、空き家と火災保険として別に詳しく考える必要があります。

5つを一度チェックしてみる

何年も火災保険を見ていない場合は、まず証券や契約内容を出して、次の5点を確認します。

確認すること見るポイント
1.保険金額現在の再建費用に対して十分か
2.免責金額被害時の自己負担はいくらか
3.水災今の水害リスクに合っているか
4.風災・地震台風・地震への備えはどうなっているか
5.住宅の変化増改築・用途・所有者などに変更はないか

全部を変更する必要はありません。

確認した結果、「今のままでよい」ということもあります。それでも、自分が何に備えているのかを理解していることには意味があります。

火災保険は、一度加入したら住宅と同じように何十年もそのままでよいとは限りません。

自然災害の状況は変わっています。水災リスクの評価方法も変わっています。住宅の修理や再建に必要な費用も変わります。そして、住んでいる家そのものも変化します。火災保険の見直しというと、「もっと補償を増やす」「保険料を安くする」というイメージがあります。

しかし、本来はその前に、今の住宅と今の暮らしに、現在の契約が合っているかを確認することだと思います。

台風や大雨が来てから証券を探すのではなく、何も起きていない日に一度見る。保険金額。

免責金額。水災。風災・地震。住宅の現在の使い方。10分でも構いません。そして分からないところがあれば、契約している保険会社や代理店へ確認する。住まいの防災は、屋根や窓を守ることだけではありません。被害を受けた後、生活を立て直せる状態をつくっておくことも、住まいを守る準備の一つです。

つづく。