こんにちはキャリーライフ中川です。
持ち続けるだけでなく、
手放し方も知っておく時代
相続や実家じまいの中で、
意外と後回しになりやすいのが土地です。
家は古くなれば見た目で分かります。
荷物が多ければ片付けが必要だと分かります。
でも土地は、建物と違って急に壊れるものではありません。
そのため、
「とりあえず持っておく」
「いつか考える」
「使っていないけれど、そのままにしている」
という状態になりがちです。
しかし今、
全国では所有者不明土地が大きな問題になっています。
2024年の国土交通省調査では、
所有者の所在が判明しない土地の割合は23%
面積は九州より広いとされています。
原因は、相続時に名義変更の未登記:63%
所有者の住所変更登記がされない:29%
持ち続けるのか、使うのか、売るのか、国に帰属させるのか。
その土地の出口を早めに確認しておくことです。

【目次】
1- 所有者不明土地はなぜ増えるのか
2- 土地は手放したくても簡単ではない
3- 社会は土地を放置しない方向へ進んでいる
4- 土地じまいでまず確認したいこと
1- 所有者不明土地はなぜ増えるのか
所有者不明土地とは、
登記簿を見ても所有者がすぐに分からない土地、
または所有者が分かっても連絡がつかない土地のことです。
原因の多くは、相続や住所変更です。
・親が亡くなった
・土地を相続した
・でも相続登記をしないままにしている
・所有者が引っ越したのに住所変更の登記をしていない
登記簿の情報と現実がずれていきます。
1代だけなら、まだ誰の土地か分かるかもしれません。
しかし、2代、3代と相続が重なると、
相続人が増え、誰が権利を持っているのか分からない。
結果、売ることも、貸すことも、整備することも難い。
土地の問題は、放置しても自然には解決しません。
時間が経つほど関係者が増え、手続きが重くなります。
2- 土地は手放したくても簡単ではない
売れる土地ならよいかもしれません。
でも実際には、
・場所が遠い
・買い手がいない
・道路づけが悪い
・境界が分からない
・古い建物が残っている
・草刈りや管理だけが続いている
・固定資産税だけ払っている
問題は、手放したいと思っても、
すぐに手放せないことです。
不動産会社に相談しても、
需要がなければ売却は難しい。
隣地に相談しても、
引き取ってもらえるとは限らない。
自治体に寄付したくても、
簡単に受け取ってもらえるわけではない。
「いらない土地だから、誰かに渡せばいい」
とはいかないのが土地の難しさです。
大事なのは手放し方を知っておくことです。
3- 社会は土地を放置しない方向へ進んでいる
2024年4月1日から、
相続によって不動産を取得したことを知った日から
3年以内に相続登記をすることが法律上の義務。
正当な理由なく相続登記をしない場合、
10万円以下の過料が科される可能性があります。
また、相続した土地を手放す制度として、
相続土地国庫帰属制度も始まっています。
一定の条件を満たす相続土地を国に引き取ってもらう制度
負担金は20万円が基本ですが、
市街化区域等の宅地・農地、森林などでは
20万円を超える場合があります。
どんな土地でも国に引き取ってもらえるわけではありません。
相続土地国庫帰属制度の申請件数は
2026年4月30日時点で5,421件、帰属件数は2,681件。
却下・不承認の理由には、
建物がある土地、通路として使われている土地、
境界が明らかでない土地、
添付書類の不足などが挙げられています。
土地を手放す制度はあります。
し準備なしに何でも受け取ってもらえる制度ではありません。
4- 土地じまいでまず確認したいこと
土地じまいで最初にやるべきことは、
家族会議よりも前に、土地の状態を確認することです。
・誰の名義になっているか
・相続登記は終わっているか
・住所変更の登記は合っいるか
・どこにある土地か。
・道路に接しているか
・境界は分かるか
・建物や樹木、残置物はないか
・毎年どれくらい費用がかかっているか。
・固定資産
・草刈り
・管理費
・解体費
・測量費
・司法書士や土地家屋調査士への相談費用
・売れる土地なのか
・隣地に相談できるのか
・賃貸や活用の可能性があるのか
・相続土地国庫帰属制度の対象になりそうか
・持ち続けるなら誰が管理するのか
まず、土地が「動かせる状態」なのかを確認することです。
土地は手放したくても簡単には手放せません。
売れる土地もあれば、売りにくい土地もあります。
国に引き取ってもらう制度もありますが、条件があります。
境界や名義、建物の有無によって、出口は変わります。
だからこそ、早めに確認することが大切です。
誰の土地か。
どこにあるか。
費用はいくらか。
売れるのか。
手放す方法はあるのか。
土地じまいは、土地をなくす話ではありません。
使わない土地を、
次の世代の重荷にしないために、
出口を確認しておくことです。
つづく