こんにちはキャリーライフ中川です。
お盆に実家へ帰ると、いつもと変わらない風景があります。
玄関。
家族が集まる食卓。
仏壇。
庭。
昔から置いてある家具。
親がいつも座っている場所。
普段はあまり意識しないものばかりですが、その風景がずっと同じとは限りません。
家を売ることになった。
建て替えることになった。
親が住み替えた。
家財を整理した。
そんなときになって初めて、「実家の写真をもっと撮っておけばよかった」
と思うことがあります。今年のお盆は、家族の集合写真だけでなく、何気ない実家の風景も一枚残してみませんか。

目次
1.実家の写真は意外と残っていない
2.残したいのは「家」だけではなく、そこでの暮らし
3.写真を撮ることが家族の会話になる
4.家を残すことと、想い出を残すことは別
1.実家の写真は意外と残っていない
家族のアルバムを見ると、子どもの入学式、旅行、誕生日、運動会などの写真はたくさんあります。実家そのものの写真は意外と少ないものです。
建物の外観。
台所。
廊下。
階段。
庭。
親の部屋。
仏壇のある和室。
毎日そこにあるものは、「わざわざ撮るもの」ではなかったからです。スマートフォンでいつでも写真を撮れる時代になっても、料理や旅行先は撮っていても、自宅の何気ない風景はあまり撮らないことがあります。家がなくなった後に思い出すのは、立派な外観だけとは限りません。
玄関を開けたときの景色。
いつも家族が集まっていたテーブル。
柱についた子どもの身長の跡。
古くなった襖。
親が手入れしていた庭。
そうした何気ないものに、その家で暮らした時間が残っています。
2.残したいのは「家」だけではなく、そこでの暮らし
実家を記録するなら、建物をきれいに撮影する必要はありません。むしろ、普段の暮らしが分かる写真を残しておくと、その家らしさが伝わります。
例えば、
- 家族が集まる食卓
- 親がいつも座っている椅子
- 玄関から見える景色
- 仏壇や床の間
- 昔からある時計や家具
- 庭や畑
- 家の前の道
- 子どもの頃に使っていた部屋
- 家族で手入れしてきた場所
建物だけでなく、そこに親がいる姿も残しておきたいところです。
庭で花に水をやっている姿。
台所に立っている姿。
いつもの椅子で新聞を読んでいる姿。
玄関先で家族を迎える姿。
特別なポーズを取らなくても構いません。
「いつものお母さん」
「いつものお父さん」
「いつもの実家」
を残すことに意味があります。写真に加えて、短い動画を撮っておくのも一つです。
親の声。
家の中を歩く様子。
庭の説明をする姿。
昔の出来事を話している様子。
写真では残せない空気感まで記録できます。
3.写真を撮ることが家族の会話になる
実家の写真を撮ろうとすると、不思議と昔の話が出てきます。
「この柱の傷、覚えてる?」
「ここは昔、違う部屋だった」
「この木はおじいちゃんが植えた」
「この食器棚は結婚したときに買った」
「昔はこの辺り全部畑だった」
家には、家族しか知らない話があります。
不動産の資料には、
土地の面積。
建物の広さ。
築年数。
構造。
所有者。
は記録されます。
しかし、誰がこの家を建てたのか。
どうしてこの土地を選んだのか。
どんな暮らしをしてきたのか。
どの部屋にどんな思い出があるのか。
そうしたことは、家族が話さなければ残りません。
お盆は、昔のことを話す機会が自然に生まれやすい時期です。
「この家を建てたときって、どんな感じだった?」と一つ聞くだけでも、今まで知らなかった話が出てくるかもしれません。その言葉を、写真と一緒にメモしておく。それだけでも立派な家族の記録になります。
4.家を残すことと、想い出を残すことは別
実家について考えるとき、「残す」という言葉には二つの意味があります。
一つは、建物そのものを残すこと。もう一つは、その家で過ごした記憶を残すことです。
建物は、住み続ける。子どもが引き継ぐ。賃貸する。売却する。解体する。家族の状況によって、いつか判断する時期が来ます。すべての実家を建物として残し続けることはできません。維持費もかかります。固定資産税や修繕、庭の管理も必要です。誰も住まなくなれば、空き家として管理していかなければなりません。
「家を手放したら、思い出までなくなってしまう」と考える必要はありません。建物の将来と、家族の記憶は分けて考えることができます。
売却することになっても。
解体することになっても。
写真や映像、親の言葉を残しておけば、その家で過ごした時間までなくなるわけではありません。むしろ、想い出を残しておくことで、家の将来を考えやすくなることもあります。
「この家を絶対に残さなければ」という気持ちから、「大切なものは残せたから、建物については現実的に考えよう」と気持ちを整理できる場合もあります。
まとめ
お盆に実家へ帰ると、家族の写真を撮ることはあっても、家そのものを撮ることはあまりないかもしれません。でも、いつもの玄関。つもの食卓。いつもの庭。いつもの親の姿。そうした風景ほど、後になって大切に感じることがあります。実家の将来を、今年のお盆に決める必要はありません。
何年先に売却するのか。
誰が引き継ぐのか。
いつ住み替えるのか。
まだ分からなくても構いません。ただ、今ある風景は、今しか残せません。今年のお盆。家族で集まったら、集合写真にもう一枚。「今の実家」を撮っておく。そしてできれば、
「この家で一番思い出に残っていることは?」と親に聞いてみる。その一枚と一言が、いつか実家のことを考えるとき、家族にとって大切な記録になるかもしれません。
つづく