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ブログ BLOG

こんにちはキャリーライフ中川です。

【お盆特集③】

実家を空き家にしないための管理

お盆の数日間だけ、久しぶりに明かりがつく実家があります。

窓を開ける。

水を流す。

庭の草を刈る。

郵便物を整理する。

そして、お盆が終わると鍵を閉め、またしばらく誰もいなくなる。

親が施設へ入った。

親が亡くなった。

子どもは県外で暮らしている。

売却や活用については、まだ決めていない。

こうした「時々帰る実家」は、珍しいものではありません。問題なのは、誰も住んでいないことだけではなく、次に誰が、いつ家を見るのか決まっていない状態です。

お盆特集の最後は、家族が実家を離れる前に確認しておきたい、空き家の管理について考えます。

目次

1.「時々帰っているから大丈夫」とは限らない
2.実家を離れる前に確認したい7つのこと
3.台風や大雨のあとこそ確認が必要
4.次の帰省日より「次に誰が見るか」を決める

お盆、お正月、法事。

年に数回は実家へ帰っている。

そのため、「完全に放置しているわけではないから大丈夫」と思うことがあります。

しかし、人が普段暮らしていない住宅は、日常的に小さな異変へ気づく人がいません。

雨漏り。

窓ガラスの破損。

庭木の越境。

郵便物の蓄積。

給排水の異常。

外壁や雨どいの損傷。

誰かが暮らしていればすぐ気づくことでも、数か月後の帰省まで発見されないことがあります。国土交通省が示している空き家管理の考え方でも、建物の外観確認、換気、通水、雨漏り、庭木・雑草、郵便物などの定期的な確認が挙げられています。空家等対策特別措置法では、空き家の所有者や管理者に対して、周辺の生活環境へ悪影響を及ぼさないよう適切な管理に努めることが求められています。

空き家を持つこと自体が問題なのではありません。

誰も住まない期間を、誰がどのように管理するのか。ここが重要になります。

お盆の帰省が終わり、家を閉める前に、少し確認しておきたいことがあります。

① 郵便受け

郵便物やチラシが大量にたまると、長期間留守であることが外から分かりやすくなります。

必要のない郵便物については送付先を変更し、定期的に誰が確認するのか決めておきます。

国土交通省の空き家管理事例でも、郵便物の整理や転送は管理項目の一つとして挙げられています。

② 水回り

普段使わない家でも、久しぶりに訪れたときには水回りの状態を確認します。

水を流し、

  • 漏水していないか
  • 排水に異常がないか
  • 悪臭が出ていないか
  • 蛇口周辺に異常がないか

空き家管理では、定期的な通水も一般的な管理項目の一つです。広島市も、空き家の管理例として通気・換気・通水を案内しています。

③ 換気

締め切った状態が続く住宅では、湿気やカビにも注意が必要です。帰省中は天候や防犯に配慮しながら窓を開け、室内の状態を確認します。押し入れ、収納、北側の部屋なども見ておくと、普段気づきにくい変化を発見できることがあります。

④ 雨漏り

天井や壁に、

  • 新しいシミ
  • クロスの変色
  • カビ
  • 壁の膨らみ

高所作業は危険なので、異変を感じた場合は専門業者へ確認を依頼します。空き家管理の確認事項として雨漏りや建物の目視点検を挙げています。

⑤ 庭木・雑草

夏は植物が大きく伸びる時期です。

庭の中だけでなく、

  • 道路へはみ出していないか
  • 隣地へ越境していないか
  • 雨どいをふさいでいないか
  • 枯れ枝が落下しそうになっていないか

建物そのものに問題がなくても、庭木や雑草が近隣との問題につながることがあります。

国土交通省の空き家管理事例でも、庭木が境界を越えていないかなどの確認が挙げられています。

⑥ 建物の外回り

家の周囲を一周してみます。

  • 窓ガラス
  • 雨どい
  • 外壁
  • 軒裏
  • 門扉
  • 屋外設備

などに以前と違うところがないかを見ます。

写真を同じ場所から撮っておくと、次回訪れた際に変化を比較しやすくなります。

⑦ 電気・ガス・火災への備え

誰も住まない期間に、どの設備を残し、どの設備を止めるのかも確認が必要です。電気を完全に止めると、防犯設備や一部機器が使えなくなることがあります。不要な家電をコンセントへ差したままにしておく必要もありません。設備や契約状況は住宅ごとに異なるため、電気・ガスなどの事業者へ確認しながら整理します。

お盆が終わる8月から秋にかけては、台風や大雨も気になる時期です。

普段住んでいる家なら、「昨日の雨で雨漏りした」「庭の木が倒れた」「雨どいが外れた」とすぐに気づけます。誰もいない実家では、それが分かりません。数か月後に帰って初めて、天井が大きく傷んでいた。窓が割れていた。庭木が隣地へ倒れていた。ということに気づく可能性があります。

国土交通省が紹介する空き家管理サービスでも、台風や強風などのあとに建物を確認する「有事後の巡回」が管理項目として扱われています。

遠方に住んでいる場合は、「台風が来たら誰が一度見に行くか」を決めておくだけでも違います。

近くに住む家族。

親戚。

近隣の人。

管理業者。

毎回自分で帰ることが難しいのであれば、別の方法を考える必要があります。国土交通省も、遠隔地に住む所有者が空き家の状況を確認できるようにするなど、管理負担を軽減する仕組みの必要性を示しています。

実家を閉めるとき、「次はお正月かな」という会話をすることがあります。8月から年末までは4か月以上あります。その間、誰も家を確認しないのであれば、一度考えたいところです。

例えば、

  • 月に一度、近くの兄弟が外から確認する
  • 台風後だけ親戚に見てもらう
  • 庭木だけ業者へ依頼する
  • 定期的な空き家管理サービスを利用する
  • 鍵を誰が持つか決める
  • 異常があった場合の連絡先を家族で共有する

自分で定期的に確認することが難しい場合には、空き家管理サービスを利用する方法を案内しています。サービスには、建物の点検、郵便物、換気、通水、庭木などの確認を行うものがあります。そして、もう一つ決めておきたいことがあります。「いつまで管理だけを続けるのか」です。

今は売らない。

今は貸さない。

今は解体しない。

それ自体は一つの選択です。

ただ、「何も決めていないから、とりあえず持っている」という状態が何年も続くと、建物は古くなり、家族の負担も増えていきます。

例えば、

「来年のお盆までに家族で方向を考える」「まず一年間管理して、その後売却も含めて検討する」と、次に考える時期だけでも決めておく。それなら、今すぐ結論を出さなくても構いません。

まとめ

お盆には家族が帰り、久しぶりに実家へ人の気配が戻ります。

窓を開け。

水を使い。

庭を整え。

家の中を歩く。

お盆が終われば、また誰もいない家になることがあります。「お盆に帰ったから管理できた」で終わらせないことです。

郵便物。

通水。

換気。

雨漏り。

庭木。

建物の外回り。

台風や大雨のあとの確認。

そして、次に誰が、この家を見るのか。空き家は、ある日突然問題になるわけではありません。人が住まなくなり、訪れる回数が減り、管理する人が曖昧になる。その積み重ねによって、少しずつ手を入れにくい家になっていきます。今すぐ売る必要も、解体する必要もありません。ただ、使わない期間が長くなるのであれば、管理する人と方法だけは決めておく。それは家を守るためだけではありません。

将来、住む。売る。貸す。活用する。家じまいする。家族が選べる状態を残しておくための管理でもあります。お盆の帰省を終えて実家の鍵を閉める前に、「次、この家を見に来るのは誰だろう」と一度だけ確認してみてはいかがでしょうか。

つづく