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「給湯器を交換したのは何年前だった?」「外壁塗装はいつやった?」家を買って10年、20年と経つと、意外と分からなくなるものです。

結論からいうと、住宅の点検・修繕・リフォームの記録は、捨てずに残しておいた方がいいです。次にどこを直すか判断しやすくなるだけでなく、将来家を売ることになったとき、買う側が住宅の状態を判断する材料にもなります。

国土交通省は2026年10月8日、「住宅の維持保全・流通に関する制度検討会」の初会合を開催しました。住宅を長く適切に維持し、中古住宅を安心して売買できる市場づくりについて検討を始めています。

今回は、家を持っている現役世代に知ってほしい「住宅の記録」について整理します。

目次

1.家は「買った後」の記録も大切
2.住宅履歴には何を残せばいい?
3.記録があると修繕と売却で役立つ
4.今日から作れる「わが家の履歴」

1.家は「買った後」の記録も大切

家を購入したときには、多くの書類を受け取ります。図面、契約書、建築確認関係の書類、設備の保証書。ところが、年月が経つにつれて、その後に行った修繕や設備交換の資料はバラバラになりがちです。

国土交通省では、住宅がどのようにつくられ、どんな性能があり、その後どのような点検や修繕、リフォームを行ったのかという記録を**「住宅履歴情報」**と呼んでいます。難しい制度の話ではありません。

例えば、「2019年に外壁を塗装した」「2022年に給湯器を交換した」「2025年に屋根を補修した」という、いわば家のカルテです。

国の検討会でも、住宅の品質や性能を長く維持し、既存住宅を安心して取引できる環境づくりが議論されています。背景には、新築住宅を次々建てるだけでなく、今ある住宅を長く使うことの重要性が高まっていることがあります。

2.住宅履歴には何を残せばいい?

特別なシステムを使わなくても、まずは手元の資料をまとめるところから始められます。

残しておきたいのは、

  • 新築時の設計図や間取り図
  • 建築確認などの書類
  • 定期点検の結果
  • 外壁や屋根の修繕記録
  • 水回りのリフォーム記録
  • 給湯器、エアコンなど設備の交換時期
  • 工事をした会社名と見積書・領収書
  • 保証書や取扱説明書

国土交通省が10月8日の検討会で示した資料では、ハウスメーカーなどでは、設計図書や施工情報に加え、入居後の点検・工事履歴などを電子データで保存し、その後の定期点検やリフォームに活用している例が紹介されています。一方、工務店などでは紙やPDFで保存され、体系的なデータとして十分活用できていないケースも示されています。

だから、住宅会社任せにするのではなく、自分でも家の記録を持っておくことが大切です。

3.記録があると修繕と売却で役立つ

住宅履歴を残すメリットは、将来売るためだけではありません。まず役立つのが、日々の維持管理です。

例えば雨漏りが起きたとき、「前回いつ屋根を直したのか」「どの会社が工事したのか」が分かれば、原因を探す手掛かりになります。

次のリフォームをするときにも、過去の工事内容が分かれば判断しやすくなります。さらに国土交通省の調査では、定期点検の履歴について、住宅を売却するときの購入者の安心材料になるとの事業者の意見も紹介されています。

ここは、「履歴を残せば必ず高く売れる」という話ではありません。

住宅価格は、立地、築年数、土地、建物の状態、需要など多くの要素で決まります。

ただ、同じ築20年の家でも、「いつ何を直したか全く分からない家」と、「点検や修繕の記録が残っている家」では、買う人が住宅の状態を判断するための情報量が違います。

中古住宅だからこそ、見た目だけでは分からない過去の管理状況を伝えることに意味があります。

4.今日から作れる「わが家の履歴」

住宅履歴と聞くと、大掛かりに感じるかもしれません。最初から完璧に整理する必要はありません。一冊のファイルでも、パソコンのフォルダでも構いません。

例えば、

2026年10月
給湯器交換
○○設備
費用○万円
保証期間10年

と記録して、見積書や保証書を一緒に保存する。これだけでも立派な履歴です。

過去の工事についても、覚えている範囲から整理できます。スマートフォンで工事前後の写真を撮り、日付と一緒に保存しておくのも方法です。

大切なのは、「壊れたら直して終わり」にしないこと。家は何十年も使います。その間に所有者が変わることもあれば、子どもが引き継ぐこともあります。将来売却する可能性もあります。

今の自分には分かっていることでも、10年後の自分や次の所有者には分からないかもしれません。だからこそ、記録を残しておく意味があります。

まとめ

国土交通省は2026年10月8日から、住宅を適切に維持し、質のある住宅を将来へ引き継ぐための新たな検討を始めました。

家は、買った瞬間が完成ではありません。住み始めてから、点検する。修繕する。設備を交換する。リフォームする。という時間が続きます。

そして国の資料でも、住宅の点検・工事履歴は、その後の維持管理や売却時の安心材料として活用できる可能性が示されています。これから家を買う人も、すでに家を持っている人も、「いつ、どこを、誰に直してもらったか」を残しておく。

数年後には忘れてしまう小さな記録が、10年、20年後には家を管理する大切な情報になります。家の資産価値を考えるなら、建物をきれいに保つことだけではなく、どう手入れしてきたかを残すことも、これからは大切になっていきそうです。

今回は昨日10月8日に国が検討を開始したばかりの情報を使った速報型+実用型です。「制度が変わる」という記事ではなく、現役世代が今日からできる*家のカルテを残す”という具体行動に落としています。

つづく