こんちはキャリーライフ中川です。
家にとって湿気は大敵です。
カビ・腐食・シロアリなど、
湿気が引き起こす被害は家の寿命を左右します。

築年数が同じでも、
換気や通風を意識している家とそうでない家では、
10年後の状態に大きな差が出ることも。
住んでいるうちから実践できる換気・通風の基本をお伝えします。
目次
1|湿気が家に与える影響とは?
・1-1:湿度が高いと家が傷む理由
・1-2:“静かに進行する劣化”に注意
2|湿気が招く3大劣化リスク
・2-1:カビとダニによる健康被害
・2-2:木材腐食と構造の弱体化
・2-3:シロアリ被害と床下の劣化
3|住みながらできる換気と通風の基本
・3-1:1日10分の窓開けが家を守る
・3-2:通気の設計と家具配置の注意点
4|予防と点検の“仕組み化”で差が出る
・4-1:湿気対策に効果的な設備とリフォーム
1-1:湿度が高いと家が傷む理由
日本は年間平均湿度が60〜70%と高く、
特に梅雨や夏場は室内湿度が80%を超える日もあります。
木材が水分を吸って膨張・劣化したり、
接合部の金具が錆びて緩み、建物の強度に影響します。
また、
湿気は壁内や床下にたまりやすく、
目に見えない場所でのダメージが進行しやすいのが特徴です。
放っておけば資産価値が下がるだけでなく、
住まいの安全性にも関わる問題となります。
1-2:“静かに進行する劣化”に注意
湿気による劣化は、
気づいたときには手遅れというケースも多く見られます。
・壁紙の浮き
・床のたわみ
・家具の裏にできたカビ
見た目はきれいでも、
構造材や断熱材が傷んでいる可能性があるため、
気づかないうちに補修費が
数十万円単位になることもあります。
居住中から“湿気をためない家づくり”が重要なのです。
2-1:カビとダニによる健康被害
高湿度の環境では、カビやダニが急速に繁殖します。
特に相対湿度が60%を超えるとカビ、
70%を超えるとダニが活発化することがわかっています。
これらが原因で、アレルギー性鼻炎・喘息・皮膚炎などを
引き起こすケースも多く、健康リスクにも直結します。
2-2:木材腐食と構造の弱体化
住宅の骨組みに使われている木材は、
水分を含むことで腐朽菌が繁殖しやすくなります。
床下や壁内の湿気を放置すると、
柱や梁の耐久性が低下し、
建物全体の強度が下がる危険性も。
腐食による木部の交換修理には
1カ所で10〜30万円以上かかることもあります。
築20年を超える家では、湿気による
構造弱体が「売れない理由」になることもあるのです。
2-3:シロアリ被害と床下の劣化
湿った木材は、シロアリにとって最高の住処です。
とくに床下の通風が悪い家では、
シロアリ被害が発生しやすく、
駆除+補修で50万円以上の費用がかかる例もあります。
シロアリは春〜初夏にかけて活動が活発になり、
見つけたときには柱の内部まで食い荒らされていることも。
定期的な床下点検と、
湿気対策としての通気確保が予防策です。
3-1:1日10分の窓開けが家を守る
湿気対策の基本は「換気」。
理想は、朝・夕に各10分程度、
対角線上にある窓を開けることです。
部屋全体に空気が流れ、たまった湿気やホコリを排出できます。
浴室・洗面所・クローゼットなどの
閉鎖空間は特に意識して空気を入れ替えることが重要です。
3-2:通気の設計と家具配置の注意点
風が通らない部屋は湿気がこもりやすく、
カビの温床になります。
家具を壁にぴったりと付けず、
5〜10cm程度の隙間をあけて配置することで、
空気の流れが生まれます。
床下換気口や排気口の前を
ふさがないようにすることも重要なポイント。
間取りや使い方を少し工夫するだけで、
家の「湿気耐性」が高まります。
4-1:湿気対策に効果的な設備とリフォーム
・24時間換気システム
・除湿機能付きエアコン
・調湿建材(珪藻土・無垢材など)
の導入も検討しましょう。
築20年を超える家では、
床下断熱材や換気口の見直しリフォームも有効です。
家を守るのは、専門家ではなく、
住んでいるあなたの毎日の行動です。
つづく