こんちはキャリーライフ中川です。
地震はいつどこで起こるかわかりません。
特に築年数の古い住宅では、
耐震基準が現行より低い場合も多く、
想定以上の被害を受ける可能性があります。
自宅でできる耐震セルフチェックの方法をご紹介します。

目次
1|耐震力を左右する住宅の条件
・1-1:1981年の耐震基準改正前後の違い
・1-2:木造・鉄骨・RC造の耐震性の特徴
2|外観からわかる劣化サイン
・2-1:外壁や基礎のひび割れチェック
・2-2:屋根や瓦のズレ・劣化の確認方法
3|室内から見える耐震弱点
・3-1:建具の立て付け・ドアの開閉具合
・3-2:床や天井の傾き・たわみの確認
4|セルフチェック後にすべきこと
・4-1:専門家に依頼するべきタイミング
1-1:1981年の耐震基準改正前後の違い
日本の耐震基準は1981年6月に大きく改正され、
震度6〜7クラスの大地震でも倒壊を防ぐ構造が義務化されました。
それ以前に建てられた家(旧耐震基準)は、
地震の揺れに弱い可能性があります。
特に木造2階建てや基礎が浅い建物は注意が必要です。
築年数がわからない場合は、
固定資産税の課税明細や建築確認申請書で確認しましょう。
1-2:木造・鉄骨・RC造の耐震性の特徴
木造住宅は軽量で揺れに強い反面、
シロアリ被害や腐朽で耐力が低下しやすい特徴があります。
鉄骨造は強度が高いですが、
接合部や錆の劣化が耐震性に影響します。
RC(鉄筋コンクリート)造は耐震性に優れますが、
ひび割れや鉄筋の露出は早期補修が必要です。
構造ごとの弱点を知ることで、点検の重点箇所が見えてきます。
2-1:外壁や基礎のひび割れチェック
外壁や基礎のひび割れは、
耐震性を低下させる代表的な劣化サインです。
特に幅0.3mm以上のひび(名刺が差し込める程度)は、
構造部まで影響している可能性があります。
縦に伸びるひびは沈下や不同沈下、
斜めのひびは地震や外力による場合が多く、
放置すると被害が拡大します。
2-2:屋根や瓦のズレ・劣化の確認方法
屋根材のズレや破損は、
地震時に落下する危険があるだけでなく、
防水性能の低下による劣化も招きます。
瓦屋根の場合、棟瓦の曲がりや
漆喰の剥がれも耐震性低下のサインです。
雨樋の変形や詰まりも、
雨漏りを通じて構造材を弱らせる原因になります。
3-1:建具の立て付け・ドアの開閉具合
地震や地盤沈下の影響で、
ドアや引き戸の開閉の影響ができることがあります。
建物の歪みの初期症状で、
特に複数の部屋で同様の現象が見られる場合は要注意です。
季節や湿度変化による一時的な歪みと区別するため、
年間を通じて記録することが大切です。
3-2:床や天井の傾き・たわみの確認
ビー玉や水準器を使えば、
床の傾きを簡単にチェックできます。
天井の一部が下がっている場合、
梁や構造部材に問題が生じている可能性があります。
室内の傾きは生活にはすぐ影響しないように見えても、
耐震性には直結するため、早めの対応が必要です。
4-1:専門家に依頼するべきタイミング
セルフチェックで異常が見つかった場合、
次は耐震診断士や建築士に依頼しましょう。
耐震診断は地方自治体の補助金制度が使えるケースもあり、
費用は数万円〜10万円程度が目安です。
早期診断によって、必要最低限の補強工事で済む場合もあります。
今すぐ工事が必要な箇所と、
将来的な補強計画を明確にすることで、
無駄な出費を防ぎ、安心して暮らせる家を維持できます。
つづく