こんにちはキャリーライフ中川です。
空き家に残る最低限の責任とは
相続放棄をすれば、実家の空き家とは無関係になる
そう思っている方は少なくありません。
しかし実際には、
相続放棄をしてもすぐに完全に無関係とは限りません。
ポイントは2つです。
・現状を壊さないという責任
・事故を起こさないという責任
今日は、この違いを整理します。

【目次】
1- 相続放棄で消えるもの、消えないもの
2- 「保存義務」とは何か
3- 本当に注意すべき事故リスク
4- 現実的にやるべきこと
1- 相続放棄で消えるもの、消えないもの
相続放棄をすると、
法律上は最初から相続人ではなかった扱いになります。
借金などの債務も引き継ぎません。
ただし、
空き家を実質的に管理している状態にある場合、
すぐに責任がゼロになるとは限りません。
ここが誤解されやすい部分です。
2- 「保存義務」とは何か
法律上は現在保存義務という言葉が使われています。
以前は管理義務と呼ばれていました。
名前は変わりましたが、
内容は大きく変わっていません。
保存義務とは、財産をわざと壊したり、
放置して明らかに損傷させたりしないこと。
つまり、
大規模な修繕をしなければならない
という意味ではありません。
ただし、
明らかに危険な状態を知りながら放置するのは問題になります。
3- 本当に注意すべき事故リスク
実務上、より問題になるのは事故です。
例えば、
・屋根瓦が落下する
・塀が倒れる
・建物が崩れて隣家に被害が出る
このような場合、
実質的に占有している人が
損害賠償責任を負う可能性があります。
ここが一番のリスクです。
相続放棄をしても、事故の危険がある状態を放置していると、
別の法律の問題が出てきます。
4- 現実的にやるべきこと
やるべきことは、
高額なリフォームではありません。
・倒壊の危険がないか
・瓦や外壁が落ちそうになっていないか
・近隣に被害が出そうな状態でないか
最低限の安全確認です。
そして、次に管理する人を決める、
あるいは正式な手続きを進めること。
放置が長引くほど、責任の所在が曖昧になります。
相続放棄は強い制度です。
しかし、空き家の問題はそれだけでは終わりません。
大切なのは、
・壊さないこと
・事故を起こさないこと
・次の管理者へつなぐこと
必要なのは、放棄したから完全に無関係と思わないことです。
つづく