こんにちはキャリーライフ中川です。
土地はなぜ放置されるのか
中国地方5県で、所有者不明農地が
17.7%に達したと報じられました。
広島は14.9%、山口19.5%、岡山18.9%、島根16.8%、鳥取9.7%。
およそ5〜6筆に1筆が、
すぐに所有者を特定できない状態です。
これは農地の話に見えますが、
実は「相続」と「住まい」の問題でもあります。
土地は持っているだけでは守れません。

【目次】
1- 所有者不明17.7%という重み
2- 相続未登記が生む“動かない土地”
3- 農地だけでなく宅地も同じ構造
4- これからさらに増える理由
1- 所有者不明17.7%という重み
17.7%という数字は決して小さくありません。
仮に100筆あれば、17筆以上が所在不明という計算です。
広島14.9%と山口19.5%では約4.6ポイント差。
県ごとの差はあっても、共通して増加傾向です。
相続後の名義変更がされないまま年月が経つ構造です。
祖父→父→子と2代未登記なら、
共有者が5人以上になることもあります。
こうなると、売却も貸付も全員同意が必要。
結果、土地は動かせなくなります。
2- 相続未登記が生む“動かない土地”
2024年から相続登記は義務化されました。
しかし、過去の未登記分は残っています。
例えば、相続人が3人。
さらに次の世代で各2人ずつ増えれば、
共有者は6人以上になります。
6人全員の同意を取る現実。
遠距離や音信不通があれば、
事実上凍結状態になります。
農地は耕作放棄。宅地は空き家化。
手続きの先送りが、土地の価値を静かに下げていきます。
3- 農地だけでなく宅地も同じ構造
全国の空き家率は約13〜15%前後。
地域によってはそれ以上です。
築30年以上の住宅が建つ宅地は、
需要が限定的になるケースもあります。
解体費は木造で150万〜300万円が目安。
売却価格が800万円でも、
解体後の実質手取りは500万円台になることもあります。
「持っている=資産」ではありません。
管理されない土地は、
周辺相場より1〜2割低く評価されることもあります。
4- これからさらに増える理由
団塊世代の相続が本格化する今後10年。
土地の承継は一気に増えます。
相続人が都市部や海外在住というケースも増え、
実家が地方という構図が一般化しています。
年数回の草刈り費用が年間5万〜10万円。
活用予定がない土地を維持する心理的負担は小さくありません。
「やりたいが動けない」この状態が放置を生みます。
農地も宅地も、共通するのは管理の空白。
つづく