こんにちはキャリーライフ中川です。
値下げしても動かない土地の現実
「地価が上がっているなら、土地も売りやすいのでは」
そう思って相談に来られる方は少なくありません。
ですが現場では、地価上昇のニュースとは逆に、
何年も売れない土地が増えています。
価格を下げても問い合わせがない。
相続したけれど動かせない。
固定資産税だけがかかり続ける。
特に地方では、「持っていること」が安心ではなく、
持っているだけで負担になる土地も増えています。
地価上昇でも土地が売れない理由を、数字で整理します。

【目次】
1- 地価上昇と「売れる」は別の話
2- 値下げしても売れない土地がある
3- 地方の土地が動きにくい理由
4- 売れない間にもお金は減っていく
1- 地価上昇と「売れる」は別の話
公示地価は上がっていても、
それがそのまま「売れる」に直結するわけではありません。
たとえば、全国平均で地価が上昇していても、
都市部と地方では動きが違います。
三大都市圏の住宅地が大きく上がる一方、
地方圏は伸びが小さい、または横ばいに近い地域もあります。
ニュースで上がっている土地と
自分の土地が売れるかどうかは別問題です。
ここを混同すると、
「そのうち高く売れるかもしれない」と
判断を先送りしやすくなります。
実際には、待つほど条件が悪くなる土地もあります。
2- 値下げしても売れない土地がある
土地が売れないとき、
多くの人はまず価格を見直します。
たとえば、
1,000万円で売り出した土地を
900万円、800万円と下げていく。
それでも売れないケースがあります。
このとき問題なのは、
価格が高いことより、買いたい人がいないことです。
今は買い手が、価格だけでなく
立地
- 接道
- 生活利便性
- 将来性
1,000万円の土地が800万円になっても、
暮らしにくい・活用しにくいと思われれば動きません。
逆に、条件の良い土地は多少高くても売れます。
つまり今の市場は、
高い土地が売れないのではなく、
選ばれない土地が売れない時代です。
3- 地方の土地が動きにくい理由
地方の土地が売れにくい背景には、
人口減少と空き家増加があります。
空き家率は全国平均で約14%前後。
地域によっては20%を超えるところもあります。
これは、家も土地も余っている状態です。
さらに地方では、若い世代が
- 新築戸建てより中古住宅
- 郊外より利便性重視
- 所有より賃貸
を選ぶ傾向も強くなっています。
その結果、昔は価値があった土地でも、
今は「建てたい人がいない」
「住みたい人が少ない」
ということが起こります。
同じ100坪でも、
都市近郊では需要があり、
地方では何年も動かない。
この差が広がっています。
4- 売れない間にもお金は減っていく
土地が売れない最大の問題は、
持っている間にも負担が続くことです。
たとえば、
固定資産税が年間5万〜10万円。
草刈りや見回りなどの維持費が年間数万円。
合計で年間10万〜15万円かかるとすると、
5年で50万〜75万円、
10年で100万〜150万円です。
しかもその間に、
周辺の需要がさらに落ちれば、
売却価格も下がる可能性があります。
「今は売らない」という判断が、
結果として
- 手取りを減らし
- 管理負担を増やし
- 負動産化を進める
こともあります。
売れない土地は、
放置しても価値が戻るわけではありません。
静かに負担が積み上がるのが現実です。
地価が上がっていても、
土地が売れるとは限りません。
今の不動産市場は、
売れる土地と売れない土地の差が大きく広がっています。
特に地方では、
人口減少、空き家増加、需要の変化によって、
価格よりも使い道が問われる時代になっています。
大切なのは、「いくらで売れるか」だけではなく、
そもそも市場で選ばれる土地なのかを見極めることです。
つづく