こんにちはキャリーライフ中川です。
介護が必要になる10年の差とは?
人生100年時代と言われる今、
長生きは当たり前のことのように感じます。
元気で過ごせる期間=健康寿命
生きている期間=平均寿命
約10年の差があるのをご存じでしょうか。
この10年こそ、
介護が必要になる可能性が高い介護期間です。
長く生きることが目的ではなく、
自立して生きられる時間をどう延ばすかが、
これからの人生設計の焦点になっています。

【目次】
1-1 健康寿命と平均寿命の差が示すもの
1-2 「10年の差」に潜む介護リスク
2-1 増え続ける介護期間とその現実
2-2 介護を遠ざけるための生活と住まい
1-1 健康寿命と平均寿命の差が示すもの
厚生労働省の「健康寿命の推移(2024年)」によると、
日本人の平均寿命は
・男性81.05歳
・女性87.09歳。
健康寿命は
・男性73.68歳
・女性76.83歳
男女ともに約7〜10年の期間は
何らかの支援や介護が必要な状態にあります。
長寿の国・日本において、
課題は寿命ではなく
健康寿命をどう延ばすかに移行しています。
1-2 「10年の差」に潜む介護リスク
介護が必要になる主な原因(厚労省・2024年)
1位 認知症(17.6%)
2位 脳血管疾患(15.1%)
3位 高齢による衰弱(12.8%)
早期の生活改善と住環境整備で
進行を遅らせられる可能性があるとされています。
特に、温度差の大きい家や段差の多い動線は、
転倒や血圧変動などを引き起こしやすく、
家の中のリスクが健康寿命を
縮める要因になっています。
独居高齢者の増加も課題で、
65歳以上の一人暮らしは
1980年比で約3倍(約720万人)に増加。
孤立は身体だけでなく、認知機能の低下にも影響します。
2-1 増え続ける介護期間とその現実
内閣府「高齢社会白書(2024)」によると、
要介護認定者数は約690万人、
20年前の約2.5倍に増加しています。
介護が始まってから亡くなるまでの
平均期間は男性4.5年・女性6.9年。
多くの人が5年以上の介護を
必要としているのが実情です。
介護保険制度が整備されても、
在宅介護を希望しても6割が受け入れを断られる
厚労省・2024年調査もあります。
家族の負担は、経済・精神・労働の
3側面で重くのしかかります。
長生きできる社会であるほど、
誰もが介護とどう向き合うかを避けられなくなっています。
2-2 介護を遠ざけるための生活と住まい
健康寿命を延ばすには、
・食事
・運動
・社会参加
・住まい環境
4つ要素が重要です。
中でも住まいが健康を支える力です。
環境省の調査によれば、
断熱改修を行った家庭では冬季の室温が上昇し、
血圧の安定や医療費の平均12%減少が確認されています。
適度な運動や会話が
自然に生まれる間取り(リビング中心型・段差なし設計)も、
転倒・閉じこもりの防止に有効です。
介護を遠ざける第一歩は、
体にやさしい住まいを整えること。
健康寿命を延ばす暮らし方と
家のつくり方を同時に見直す時代が来ています。
つづく