こんにちはキャリーライフ中川です。
家の維持管理が資産価値を左右する
総務省の「住宅・土地統計調査(2023年)」
全国の住宅のうち築30年以上の住宅(約3,000万戸)
全体の45%を占めます。
この数字は、住宅の高齢化社会に
突入していることを意味します。
家は長く住めば価値が下がると思われがちですが、
老朽化=負動産とは限りません。
家の寿命をどう見直し、どう守るかを考えます。

【目次】
1-1 増え続ける築古住宅と日本の住宅寿命
1-2 住宅性能の格差がもたらす価値の二極化
2-1 老朽住宅を再生する「住まいカイゼン」の発想
2-2 家のメンテナンスが未来の資産を守る
1-1 増え続ける築古住宅と日本の住宅寿命
日本の住宅は、
欧米に比べて寿命が短いといわれてきました。
国交省のデータでは、
住宅の平均寿命
・日本:約32年
・アメリカ:約66年
・イギリス:約80年。
築30年以上でもリフォームや補修を重ねて
長く使うケースが増えています。
総務省の調査では、
築40年以上の住宅がこの10年で約1.5倍に増加。
古い家=終わりではなく、
活かし方次第で再生できる時代になっています。
1-2 住宅性能の格差がもたらす価値の二極化
築年数が経過するほど、
断熱・耐震・劣化対策といった住宅性能に差が出ます。
特に1981年以前に建てられた住宅は
旧耐震基準に該当し、
地震リスクが高いとされています。
2000年以降の住宅は省エネ性能や
耐震等級の向上により、
中古でも資産価値が残りやすい傾向にあります。
築年数よりも性能と管理状態が価値を決める時代です。
古さではなく整え方が
資産を分けるポイントといえます。
2-1 老朽住宅を再生する「住まいカイゼン」の発想
老朽化した住宅を維持するには、
修繕やリフォームだけでなく、
使い方の見直しが重要です。
例えば
・断熱改修を行い、冬でも暖かい家へ
・間取りを変えて二世帯・賃貸併用住宅に再生
・空き家を地域交流の拠点に活用
住み続ける・活かす・貸す
といった多様な形で再生する動きが広がっています。
2-2 家のメンテナンスが未来の資産を守る
家の寿命を延ばす最大のポイントは
定期的な手入れです。
外壁の塗り替えは10〜15年ごと、
屋根は20年程度での補修が目安。
水回りのリフォームは30年周期が多く、
劣化を放置すれば修繕費が数倍に膨らむことも。
今、直すか・後で困るか
資産価値に直結します。
早めのメンテナンスと情報整理こそ、
家を負動産にしない最も現実的な対策です。
築30年を超えた家が
日本の住宅の半数近くを占める今、
古い家=処分するものという発想は
時代遅れになりつつあります。
老朽化は“終わり”ではなく“整えるきっかけ”。
その家に合った修繕・再生・利活用の道を探すことで、
家は再び価値を持ちます。
つづく