こんにちはキャリーライフ中川です。
住宅ローンに「残価設定型」導入検討
というニュースを目にした方も
多いのではないでしょうか。
残価設定と聞くと、
自動車ローンを思い浮かべる方が多いかもしれません。
この仕組み、
・住宅価格の上昇
・単身世帯の増加
・住み替え前提の暮らし
といった社会の変化を背景に、
現実的な選択肢として注目され始めています。

【目次】
1 住宅ローンを取り巻く環境は大きく変わっている
2 残価設定型ローンとはどんな仕組みか
3 なぜ今、国や金融機関が注目しているのか
4 40〜60代が知っておきたい“使いどころ”
1 住宅ローンを取り巻く環境は大きく変わっている
ここ数年で、住宅ローンを巡る
環境は大きく変わりました。
・住宅価格の上昇
・金利上昇の兆し
・単身世帯の増加
・一生同じ家に住む前提の崩壊
特に大きいのが、
住宅を一生持ち続ける前提が成り立たなくなっている
という点です。
転勤、介護、相続、老後の住み替え。
多くの人が途中で住まいを変える前提で
人生設計を考える時代になりました。
こうした背景の中で、
従来の「35年フル返済型ローン」だけでは、
選択肢が狭くなっているのが現実です。
2 残価設定型ローンとはどんな仕組みか
残価設定型住宅ローンとは、
将来の住宅価値(残価)をあらかじめ設定し、
その分を除いた金額でローンを組む仕組みです。
例えば、
・購入価格:4,000万円
・将来の残価:1,200万円
と設定した場合、
実際に返済するローン元本は2,800万円になります。
その結果、
・毎月の返済額が抑えられる
・借入可能額が広がる
というメリットが生まれます。
残価部分は、
・売却
・借り換え
・一括返済
などで精算する想定です。
3 なぜ今、国や金融機関が注目しているのか
残価設定が検討されている理由は、
住宅取得のハードルを下げたい
という政策的な意図があります。
具体的には、
・若年層の住宅取得支援
・単身者の住宅取得促進
・中古住宅の流通活性化
・住み替え前提の住宅利用
特に単身世帯の増加は無視できません。
今後、全世帯の4割以上が
単身になると見込まれています。
広い家を一生持つより、
・必要な期間だけ住む
・身の丈に合った家に住み替える
という考え方に、
制度を合わせようとしています。
4 40〜60代が知っておきたい“使いどころ”
残価設定ローンは、万能ではありません。
しかし、
次のようなケースでは有効な選択肢になります。
・住み替え前提で家を購入する
・子どもが独立するまでの期間限定住宅
・老後にコンパクトな家へ移る計画がある
・単身・夫婦のみ世帯
・将来、売却しやすい立地・物件を選べる
40〜60代にとっては、
「最後の家」ではなく「次につなぐ家」
という考え方と相性が良い仕組みです。
つづく