こんにちはキャリーライフ中川です。
住まいを守るためのダブル設計
高齢期の住まいをどう守るか。
答えのひとつとして注目されているのが、
リバースモーゲージと家族信託
組み合わせる方法です。
どちらも老後の生活を支える制度ですが、
仕組みや目的が異なるため、
上手に併用することでより
確実な資産防衛が可能になります。

【目次】
1-1 リバースモーゲージと家族信託、それぞれの役割
1-2 なぜ併用が注目されているのか
2-1 実際の併用スキームの仕組み
2-2 注意点と成功のポイント
1-1 リバースモーゲージと家族信託、それぞれの役割
リバースモーゲージ(フラット35リバース)は、
自宅を担保に資金を受け取りながら住み続ける制度です。
60歳以上で利用でき、毎月の支払いは利息のみ。
元金は契約者の死亡後に自宅売却や相続時に精算されます。
家族信託は、家族が財産管理を代行できる制度。
認知症などで本人が判断できなくなった場合でも、
信頼できる家族が財産(家や預金)を管理・運用できます。
リバースモーゲージは資金を生み出す仕組み
家族信託はその資産を守る仕組み
両者は活かすと守るという異なる役割を持っています。
1-2 なぜ併用が注目されているのか
リバースモーゲージを利用する際に
懸念されているのが、認知症リスクです。
契約者が認知症を発症すると、
金融機関との契約行為(返済・担保設定・変更手続きなど)
できなくなり、融資が停止・継続不能にもなります。
住宅金融支援機構の調査では、
リバース利用者の約4人に1人が
判断能力の低下を不安要因に挙げています。
有効なのが、家族信託との併用。
信託を設定しておくことで、
受託者(家族)が本人に代わって
契約維持・返済対応・売却処理を
スムーズに行えるようになります。
認知症になっても制度を止めずに使い続けられる。
2-1 実際の併用スキームの仕組み
併用の基本形
- 親(委託者・受益者)が自宅を信託財産として家族(受託者)に託す
- 信託契約書に「リバースモーゲージ利用可」の条項を明記
- 受託者が金融機関と契約し、資金を受け取る
- 受益者(親)はその資金を生活費・リフォーム費用などに使用
この仕組みなら、親が認知症を発症しても契約は継続。
金融機関も受託者との契約を通じて
リスクを管理できるため、本人の判断能力に依存しない
安全な運用が可能になります。
信託を設定しておけば、
死亡後の売却・清算手続きもスムーズで、
相続トラブルの防止にもつながります。
2-2 注意点と成功のポイント
併用にはいくつかの注意点があります。
信託契約書の内容を明確にしなければ、
金融機関がリバース契約を認めない場合があります。
担保権設定・売却権限・残金処理の分配方法などを
専門家(司法書士・行政書士・信託実務士)と
相談して明文化することが重要です。
受託者(家族)には責任が伴います。
売却時の手続き・資金管理を怠ると、
税務や相続でトラブルになる恐れもあります。
成功のポイントは、
- 家族間で事前に合意を取る
- 専門家を交え、金融機関の運用基準を確認する
- 契約内容を「見える化」しておく
この3点を徹底することです。
お金を動かす仕組みと
家を守る仕組みをセットにすることで、
家族も安心して老後の住まいを支えられる。
併用設計の最大の意義です。
家を残すから
家を守る時代の新しい住まい設計が実現します。
つづく